こんにちは、横浜港南区の雨漏り修理・屋根修理の専門店、エフ・エス屋根の広報担当です。
屋根を葺き替えるのははじめて、という方は多いのではないでしょうか?
屋根の葺き替え工事は人生でそう何度も行うことではありません。
屋根は瓦であればきちんとメンテナンスを行えば50年以上持ちますが、スレート屋根は20~30年と屋根材によって寿命が異なります。
家を雨や風、厳しい日差しや冬の寒さから守る大切な箇所ですが、ずっともつわけではありません。
屋根材が劣化した時や雨漏りなどを起こして下地まで傷んでおりカバー工法ができない場合には葺き替えを検討していただくことになります。
葺き替えは軽量化や耐震化などメリットも多いですが工事費用も高額で工期も長くなります。
せっかく行うのなら内容まで把握しておきたい方のために、葺き替え工事の各工程や失敗しないためのチェックポイントについて詳しくご紹介いたします。
屋根葺き替え工事の各工程について
工程1:近隣の方へのご挨拶
弊社では、工事前の近隣の方々へ弊社特製の粗品をもってご挨拶にうかがっております。
葺き替え工事は足場も設置し、屋根材の解体など大掛かりな工事でどうしても大きな音がでてしまいます。
また工事期間中は工事車両なども出入りするため、事前にご近所の方に直接お伺いし、工事の内容や期間をご説明することでトラブルを防止いたします。
工程2:足場の設置
まずは足場の架設を行います。屋根葺き替えは高所での工事になるため足場が必要です。
足場は作業者の安全を守るとともに効率よく作業を行えるためにも欠かせません。
工事で発生する粉じんや埃、塗料などを周囲に飛散させないために足場の周囲をメッシュシートで覆います。他にも風圧による足場への影響も軽減します。
弊社では組立や解体が簡単で、コストパフォーマンスに優れたクサビ式足場を使用しております。
工期:約半日~1日
もしも外壁塗装のタイミングと屋根工事のタイミングが合うようであれば一緒に工事をされると、足場を立てるのが一度で済むため、足場代の分だけお得になります。
※スレート屋根の葺き替え工事の場合、2022年4月からアスベストの事前調査が義務化にともない、アスベストが含まれていないか調査を行う必要があります。
弊社では石綿調査や石綿が含まれたスレートを適切に扱う資格を取得しております。
▷参考記事:石綿の事前調査義務化に伴う屋根リフォームで知っておくべきこと
工程3:既存の屋根の撤去
カバー工法では既存屋根の上から新しい防水シートと屋根材を施工しますが、葺き替えの場合は既存の屋根を撤去する点が大きな違いです。
土葺きの瓦屋根の場合は土も一緒に撤去して下におろすため工程が少し増え、クレーンなどの重機を使用することもあり、その分費用も高くなります。
また、現在の屋根材にアスベストが含まれている場合にはアスベストの撤去・処分費用が余分にかかります。
アンテナなどが設置されている場合にはアンテナを浮かせるなどして慎重に取り外していきます。
屋根材の落下などがないように慎重に作業を行います。
この際に防水シートも一緒に撤去します。
工期:約1日
工程4:下地の状態の確認・野地板の補修や増し張り
葺き替え工事では、上から被せるカバー工法とは異なり、既存屋根と防水シートまで撤去するため、下地の状態を確認することが大きなメリットです。
防水シートの下には野地板やバラ板という木材が使用されており、屋根材を固定し、屋根を支える重要な役割を担っています。
もしも野地板が雨漏りなどによって腐食を起こしていると屋根の耐久性に関わる大きな問題となります。
野地板は下に隠れているためなかなか点検やメンテナンスを行えない場所です。葺き替えは野地板のメンテナンスを行える貴重な機会でもあります。
野地板が大きく腐食している場合は張り替えや必要な補修を行い、腐食がひどくないような場合には増し貼りで上から重ねて張って耐久性を向上させます。
増し張りに使用するのは基本的に12mmの合板を使用します。
工期:約1日
工程5:防水シート(ルーフィング)の設置
下地の上から新しい防水シート(ルーフィング)を張っていきます。
この防水シートが、屋根材の隙間や発生したヒビなどから侵入した雨水を最終的にガードしています。屋根材の破損があった際に、防水シートが最後の雨漏りに対する砦となるため弊社ではこの防水シート選びをとても重視しています。
防水シートにも耐用年数があり、約15~20年。耐用年数を過ぎると破れや裂けなどの現象が起きて雨漏りしやすくなってしまいます。
屋根材の撤去から防水シートの施工までは、雨が降ってしまうと雨漏りする危険があるため大人数で一気に終わらせてしまうことが多いです。
工期:約1日
工程6:新しい屋根材の施工
防水シートの上から新しい屋根材を施工します。
屋根材には重厚で伝統的な瓦屋根やデザインの豊富なスレート、軽量で丈夫なガルバリウム鋼板など様々な種類があります。
以前のものよりも軽い屋根材にすることで屋根の軽量化が行え、耐震性が向上します。
たとえば瓦屋根からガルバリウム鋼板などの金属屋根に葺き替えると1/10~1/8も軽くなります。
屋根の傾斜によっては使用できる屋根材に限りがあり、状態に合わせた適切な屋根材選びが重要です。
また、この際に屋根用の断熱材を施工する、高い断熱性能を持つ断熱材一体型の金属屋根材を選ぶことによって屋根の断熱化も行うことができます。
最近では様々なデザイン、色味、機能をもった屋根材が各メーカーから販売されていますので、お客様のご予算やご要望に応じた屋根材をご提案いたします。
そして各所に棟板金、軒先水切り板金などの板金を設置します。板金は棟板金は屋根同士が接合する場所を固定して保護し、軒先水切り板金は軒先からの雨水の侵入を防いでいます。各所に合わせた板金を施工することで、雨水から保護し、雨水を適切に排水して雨漏りから守る雨仕舞を行っていきます。
この雨仕舞が適切に行えているかによって雨漏りのしやすさも異なってくるほど重要な作業です。
工期:2日~3日
工程7:雪止めの設置
屋根からの降雪を防ぐ雪止めを設置します。
雪止めは北海道や東北地方、北陸地方など豪雪地帯ではあまり使用されず、豪雪地帯ではないけれども毎年積雪がある、年に数回雪が積もるような地域で使用されます。
屋根に積もった雪は重量があり、これまでにないような記録的な寒波や大雪もあるため落雪による思わぬトラブルを避けるために設置される方も多くおられます。
工程8:足場の解体
屋根の清掃と片付け、点検が終わったら足場を解体します。
工事終了後にも周辺を清掃し、最終確認をしてお客様にもご確認いただいて問題がなければ工事終了です。
工期:約半日~1日
屋根葺き替え工事で失敗しないためのチェックポイント
残念ながら屋根業界は見えない場所というのもあり、手抜き工事が多い業界でもあります。
屋根に登ってご自分で確認が難しい場合は、工事期間中に写真を撮影してもらって手を抜かれやすいポイントを確認することで手抜き工事を防ぐことができます。
防水シートの質や施工状態
防水シートは雨漏りを防ぐために非常に重要です。
最も安価ですが紙質で破れやすい「アスファルトルーフィング940」が使用されていないかどうか確認しておきましょう。
アスファルトルーフィング940は耐用年数も10年しかないためおすすめできません。
また防水シートに隙間があると雨漏りの原因となってしまいます。手抜き業者だけでなく経験が少ない業者にも起こりやすい現象です。
雨仕舞がしっかりできているか
雨は風の角度によって様々な方向から吹き込む可能性があります。雨仕舞がしっかりできていないと雨漏りを起こす原因になってしまいます。
軒先や棟の板金処理がしっかりされているかどうか確認しましょう。
まとめ
今回は屋根の葺き替え工事の各工程についてご説明をいたしました。
葺き替え工事はめったに行わらない工事ですが、普段見れない下地の状態まで確認でき、屋根材そのものを交換できるため屋根の軽量化や断熱化も行うことができます。
屋根の機能が刷新されるだけではなく、屋根に追加で色々な機能を付加できる機会でもあります。
また施工不良があると雨漏りに直結しやすい場所のため、手を抜かれやすい場所にも注意しましょう。
弊社では工事前にドローンを飛ばすなどして調査を行い、雨漏りがある場合は雨漏り調査を行って原因を突き止めて詳しい工事のご説明を行っております。
工事中は写真で記録を撮り、後でお客様にも報告書としてお渡しをしております。
横浜市で屋根の葺き替え工事を考えの方はエフ・エス屋根までご相談ください。