こんにちは。横浜市港南区の屋根修理・雨漏り修理の専門店「福田総業」広報担当です。
日一日と秋めいてきましたね。
秋は雨や風の影響が少なく、屋根をリフォームされるのに向いている季節でもあります。
ご自宅がセメント瓦という方は、築年数も経過してきて気になる、そろそろ葺き替えを考えている、という方もおられるのではないでしょうか?
今回はセメント瓦について、葺き替え時期の目安や、劣化症状と必要な工事、葺き替えられる屋根材の種類や費用の相場についてご紹介いたします。
セメント瓦のリフォームについてお悩みの方は参考にしていただければ幸いです。
セメント瓦はどんな屋根材?
セメント瓦は、セメントを主成分に川砂を混ぜ、型枠で瓦の形に成型した後、高圧でプレスして製造した屋根材です。
一般的な瓦は、粘土を瓦の形に成型して窯で高温で焼き上げています。
セメント瓦は窯で焼き上げる粘土瓦よりも生産コストが安いため、特に高度経済成長期である1980~90年代に普及しました。
しかし重量が重く、定期的に塗装が必要なこともあって定着せず、現在では生産中止になっています。
塗装されたセメント瓦は、粘土瓦に釉薬で着色した釉薬瓦と見た目が似ていますが、セメント瓦は表面がざらざらしており、年月とともに色褪せてくるのが特徴です。
セメント瓦の葺き替え時期はいつ?
セメント瓦が生産中止になったのは、上の理由に加えて瓦よりも耐用年数が短いことがあげられます。
瓦の耐用年数は50年を超えますが、セメント瓦の耐用年数は約30~40年とされています。
1990年ごろに建てられた家で屋根がセメント瓦の方は、現在耐用年数が経過している事も多く、葺き替えなどリフォームの時期を迎えています。
セメント瓦の劣化症状と必要な工事
色褪せている
セメント瓦は色やデザインが豊富ですが、釉薬瓦と違って塗装で着色されています。
最初は美しかった塗装も経年とともに劣化していきます。
色褪せは塗装の劣化症状の初期段階です。塗装が色褪せているということは、塗料の機能そのものが低下しており、セメント瓦を水から守る防水機能も低下しています。
セメント瓦そのものの劣化がそこまで進んでおらず、また使用可能な場合は塗装でメンテナンスできます。
苔が生えている
表面を保護する塗膜には防水機能がありますが、紫外線などによって塗膜が劣化するとこの防水機能も劣化します。
防水機能が低下するとセメント瓦が水を吸収するようになり、苔が生えやすくなります。
苔が常に生えていると、そこに水が常に溜まり続けてセメント瓦の劣化が進行してしまいます。
苔の根っこで屋根材自体も傷んでしまうため、苔を除去して塗装を行う必要があります。セメント瓦そのものが劣化している場合には葺き替えが必要です。
ひび割れや瓦のずれの発生
セメント瓦は厚みのある屋根材ですが、塗装の防水機能が切れた状態から劣化が進行するとひび割れやずれが発生します。
ひび割れやずれの間から雨水が侵入して雨漏りの原因となります。
築30~40年経過して全体にひび割れが発生している場合には、葺き替えを行います。
セメント瓦のリフォーム方法と費用の目安
屋根塗装
セメント瓦は約10年ごとに塗装によるメンテナンスが必要です。
塗装を行わないと防水機能が失われ、耐用年数よりも早く劣化してしまいます。メンテナンスをしっかり定期的に行うことで、防水性や耐久性を回復し、30~40年持たせることができます。
築10~20年経過している場合で、セメント瓦そのものが劣化していない場合には屋根塗装を行います。
築30~40年を経過した屋根の場合、劣化が進行してセメント瓦全体が傷んでいることが多く、そのような場合には塗装しても意味がありません。すぐに劣化してしまうため、最終的に葺き替えが必要になります。
葺き替え工事
築30~40年経過して、特に一度もメンテナンスを行っていない屋根はセメント瓦の屋根自体がボロボロになっていることがあります。
その場合には、現在の古いセメント瓦を撤去して新しい屋根材で全体を葺き替えます。
築30年以上経過していると屋根材の下のルーフィング(防水シート)も劣化しているので、防水シートごと張り替えを行います。
特に昔の防水シートは現在のものよりも劣化しやすいため、雨漏りが発生していることもあります。
その場合、防水シートの下の野地板が腐食を起こしているケースが多く、野地板の補修や増し張りが必要になることもあります。
屋根材のみでなく下地材も補修や交換されて、屋根全体がリニューアルされると屋根の機能や耐久性が回復するため、雨漏りからしっかり家を守り、建物の寿命を延ばすことができます。
カバー工法はできない?
セメント瓦には、上から屋根を被せるカバー工法はおすすめできません。
セメント瓦は厚みが平均10~25ミリあり、重さも粘度瓦とほぼ同等で、1㎡あたり約60kgあります。
この重い屋根にさらに屋根を被せると、屋根の重みが増して耐震性が低下してしまいます。
また、築30年以上を経過した葺き替えが必要な屋根の場合、野地板が腐食を起こしていることも多く、その場合野地板の補修を行う必要があります。野地板の劣化状況によってはカバー工法を行っても屋根本来の耐久性が回復せず、また、腐食した野地板では屋根材を支えることができません。
セメント瓦から葺き替えられる屋根材の種類は?
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、金属屋根で、薄い鋼鈑をアルミニウム、亜鉛、シリコンのメッキで保護しています。耐久性が高く、錆びにくい金属屋根材として人気のある屋根材です。
重量のあるセメント瓦から軽量なガルバリウム鋼板へと葺き替えることで屋根の耐震性も向上するためセメント瓦から葺き替える際におすすめの屋根材です。
瓦
屋根材の葺き替えは、既存の屋根材よりも重い屋根材には建物の耐震の関係上、葺き替えできませんが、セメント瓦から同じ重量の和瓦への葺き替えは可能です。
和瓦の寿命は50年~80年と言われており、高い耐久性を誇ります。
断熱性、遮音性にも優れており、セメント瓦のように10年ごとの塗装のメンテナンスも不要なことも魅力です。
重量を減らしたいけれども、見た目は瓦にしたいという場合には、ROOGA(ルーガ)のような軽量瓦という選択肢もあります。
スレート(コロニアル)
価格を抑えたい場合にはスレートという選択肢もあります。
スレート屋根は色やデザインが豊富で、金属屋根よりは重いですが、セメント瓦や粘土瓦よりは軽い屋根材です。
耐久性にはやや劣り、塗料の種類によりますが約10年単位での塗装が必要です。
セメント瓦の塗装や葺き替えの費用相場
セメント瓦の屋根塗装の費用相場
セメント瓦を塗装する費用は、使用する塗料にもよりますが、3,000~4,000円/㎡程度で、約40万~70万円程度が相場です。
モニエル瓦の場合はスラリー層を除去する手間がかかるため高くなりがちです。
塗料のグレードや屋根の広さなどによって変動します。また別途足場代も必要となります。
セメント瓦の葺き替えの費用相場
セメント瓦の葺き替え費用の目安金額は、20万~200万円程度です。
屋根の面積や使用する屋根材、屋根の形状、下地の状態や補修の範囲によって異なります。
セメント瓦は、製造時期によってはアスベストを含む製品があり、その場合には別途撤去費用が必要になります。
セメント瓦からの葺き替えの施工事例
セメント瓦から金属屋根(横暖ルーフ)へ葺き替えを行った施工の事例をご紹介します。
セメント瓦を横暖ルーフへの葺き替え
現場住所 | 横浜市青葉区 |
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築年数 | 30年以上 |
施工内容 | 屋根葺き替え工事 |
使用屋根材1 | 横暖ルーフαS(母家) |
築30年以上経過したセメント瓦を横暖ルーフに葺き替えしました。
これまで特にメンテナンスをされていなかったとのことで、雨が降るたびに雨漏りが発生する状態でした。セメント瓦がぼろぼろになっており、下のルーフィング(防水シート)も劣化し、ルーフィングの切れ目や瓦を固定している釘の隙間から雨漏りを起こしていました。
横暖ルーフに葺き替えることで、雨漏りも収まり、屋根の耐久性や耐震性が向上しました。
こちらの施工実績の詳細は下記をご覧ください。
まとめ
セメント瓦は瓦よりも生産コストが安いこともあり普及しましたが、塗装によるメンテナンスが必要なことと重量もあることなどから現在では生産中止となっています。
セメント瓦の耐用年数は約30~40年。1990年ごろに家を建てられた方はそろそろ耐用年数が切れかけています。雨漏りを起こす前に早めにメンテナンスをされることをおすすめいたします。
セメント瓦のリフォームは屋根材が耐用年数を過ぎている場合には塗装はおすすめできません。
屋根材に重量もあるため費用対効果を考えると葺き替えでのリフォームがおすすめです。
横浜市で、セメント瓦からの葺き替えをお考えの方は実績豊富な福田総業にご相談下さい。
現在の屋根の状態を調査し、最適なリフォーム方法をご提案いたします。
ご相談・調査は無料ですのでお気軽にお問合せください。
弊社のセメント瓦葺き替えの他の施工実績もご参照ください。