特にスレート屋根を屋根リフォーム行う際に一般的によく行われているカバー工法。
葺き替えよりも安く短期間で施工できる点から人気があります。
カバー工法を考えているけどいくらくらいかかるのか知りたい方のために、カバー工法にかかる費用や相場についてご紹介します。
屋根バー工法とは?
カバー工法は既存の屋根を解体せずに、上からルーフィング(防水シート)と新しい屋根を被せる屋根のリフォーム方法です。
既存の屋根を解体・撤去しない分費用が安くなり、工期も短くなるため、主にスレート(コロニアル)屋根でよく用いられている工法です。
カバー工法について詳しくはこちらをご覧ください。
カバー工法と葺き替えどちらがいいの?
葺き替えは今ある古い屋根を解体して新しい屋根に葺き替えます。
カバー工法は上から新しい屋根を被せるため、例えば雨漏りを起こしていて下地まで腐食しているような場合には施工できません。
葺き替えは下地の腐食が激しい場合や、屋根を軽くしたい時に向いています。
また一度カバー工法すると二回目はできないため、三回目の屋根のリフォームは葺き替えになります。
カバー工法は屋根のリフォームの予算を抑えたい時に向いています。
しかし屋根が二重になるため耐震性を向上したい方にはおすすめできません。
屋根葺き替え工事について詳しくはこちらをご覧ください。
屋根のカバー工法の費用の相場は?
屋根カバー工法の相場は、一般的に80万〜160万円です。
これは施工面積や使用する屋根材などによって異なります。また施工する業者によっても変わってきます。
各工程の費用の相場をご紹介します。
屋根材の費用
葺き替え工事のように解体の工程がないためその分の費用が不要です。
カバー工法は屋根が二重になるため重い屋根材は使用できません。
カバー工法で使用する屋根材には下記のようなものがあります。
屋根の種類 | 耐用年数 | 相場単価(㎡) | 特徴 |
---|---|---|---|
ガルバリウム鋼板 | 20~30年 | 6,000円~9,000円/㎡ | 金属だが錆びにくい、スタイリッシュなデザイン |
アスファルトシングル | 15~30年 | 5,000円~8,500円/㎡ | 表面に石粒のついたシート状の屋根材、洋風のデザイン |
足場の費用
カバー工法は高所作業のため、安全確実に作業するには足場が欠かせません。足場の費用は施工する面積によって変わります。
また屋根の勾配が急である場合には屋根の上に足場を設置する屋根足場が必要となります。
足場の設置費用は700円~1,000円/㎡(15~20万円)が相場です。
防水シートの費用
カバー工法で屋根をリフォームすることの一番のポイントは新しい防水シート(ルーフィングシート)を施工することです。
屋根材とこの防水シートの二段構えで雨を防いでおり、屋根材の隙間や、ひび割れから入り込んだ雨水を最終的に防いでいるのが防水シートです。防水シートも経年で劣化するため、屋根リフォームを行う頃にはそろそろ新調するタイミングであることが多くあります。
防水シートの施工費用は約600円~1,000円/㎡が相場です。
この他にも棟板金など各板金の撤去と取り付け費用などが必要です。
野地板が傷んでいる場合には上から増し貼りを行うこともあります。
屋根材の種類
上記でもご紹介したように、使用する屋根材の種類は大きく費用に関わってきます。
葺き替えでは屋根材を自由に選べますがカバー工法では使用できる屋根材は限られてきます。
主に使用されるのはガルバリウム鋼鈑やSGLなどの金属屋根です。
下記は一般に用いられている屋根材と価格です。
横暖ルーフαS 6,000円/㎡
スーパーガルテクト 6,500円/㎡
どの業者に依頼するか
意外と盲点なのが、工事の依頼先によって同じ工事でも金額が変わる点です。
カバー工法でよく使用される金属屋根を施工できるのは板金工事会社です。そのため板金工事会社以外に依頼をすると工事は外注となるためマージンが発生し、その分工事料金が高くなります。
また業者紹介サイトやリフォーム紹介、一括見積もりサイトを使用すると、業者はサイトの運営者に手数料として工事代金の10%~15%を支払うため、その分が見積に上乗せされています。
もしも安くあげたいのなら板金工事会社に直接依頼することをおすすめします。
屋根カバー工法を安く行うには?
相見積もりをとって比較検討する
同じ工事でも施工する業者によって価格は変わります。
いくつかの会社に同じ内容で見積を依頼してまずは相場を知りましょう。
ただ相場よりも安すぎる業者には注意が必要です。
多くの屋根工事業者は無料で屋根の点検を行っています。今屋根がどんな状態でどの工事がベストなのか説明をきいて納得いく業者に依頼しましょう。
専門業者に直接依頼する
上でも紹介したように、金属屋根にカバー工法する場合、施工できるのは板金工事会社です。
地元から離れた大手工務店やリフォーム会社に依頼をしても実際に施工するのは、近場の専門業者です。外注工事となると中間マージンが発生してその分高額になってしまいます。
また屋根工事業者紹介サイトや一括見積サイトを利用すると手数料が見積に載せられるので、よさそうな業者を見つけたらホームページから直接問い合わせてみるのがいいでしょう。
外壁塗装と一緒に工事する
屋根が傷んでくる頃には外壁もそろそろメンテナンスが必要であるケースがよくあります。
あまり知られていませんが、外壁塗装と屋根工事を一緒に行うとお得になります。
理由は、屋根工事も外壁塗装もどちらも足場が必要な工事であり、一緒に行うことで足場代が節約できるからです。足場代は一般的に15~20万円かかります。ばらばらに工事すると例えば20万円×2=40万円かかるところを一度で済ませることができるのは大きいですよね。
その際に新しい屋根材と外壁塗装の塗料の耐用年数を揃えておくと、同じタイミングでメンテナンスが可能です。
カバー工法を行う際に外壁塗装も一緒に行った場合の見積もりも作ってもらうのもいいでしょう。
まとめ
スレート屋根のリフォームでよく行われているカバー工法。
一般的な費用相場は一般的に80万〜160万円ですが、施工面積や使用する屋根材、どの業者に依頼するかで工事代金が異なってきます。
まずは相見積もりをとって相場を知りましょう。
金属屋根は板金工事会社が行える工事なので、リフォーム会社などに依頼すると外注となりコストがかかってしまいます。
他にも業者紹介サイトや一括見積サイトも手数料分が見積にのせられています。
カバー工法を安く行うには、専門業者に直接依頼することです。また外壁塗装を一緒に行うことで足場代を浮かせることが可能です。
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