立平葺きとは?種類やメリットとデメリットを紹介

2022/09/05

こんにちは、横浜の雨漏り修理・屋根修理専門店、福田総業です。
だんだんと秋らしい空と風になってきましたね。

以前に金属屋根の葺き方である縦葺きと横葺きについてご紹介しました。
今日は縦葺きのなかでも工期が短くコストパフォーマンスの高い葺き方であるガルバリウム鋼板による立平葺きについて種類や瓦棒葺き屋根との違い、メリットデメリットについて詳しくご紹介します。

立平葺き

立平葺きとは

立平葺きは金属屋根の葺き方のひとつで、屋根に対して垂直に葺いていきます
以前は工場や倉庫など大型の建物で採用されることが多かったのですが最近では住宅でも使用されるようになりました。
立平葺きではガルバリウム鋼板が使用されます。

立平葺きの種類

立平葺きには葺き方によってハゼ葺きと嵌合式の二種類があります。

ハゼ葺き

ハゼ葺きのハゼとは「板と板を接続する際に用いる折り曲げ加工部分」を指し、ハゼ葺きは板金同士を互いに織り込んで加工して固定していきます。

嵌合式

嵌合式は板金の端部が複雑に織り込まれた嵌合部をもち、それを互いに嵌め込んで固定していきます
嵌合式はハゼ葺きのように織り込む作業がないため施工時間を短縮できます。

瓦棒葺き屋根との違い

瓦棒葺き屋根

立平葺きに見た目がよく似た屋根に瓦棒葺き屋根があります。
どちらも縦葺きで、屋根と屋根をつなぐジョイント部に四角の凸部が規則的に並んでいます。
瓦棒葺き屋根はトタン屋根に多く、45cm程度の間隔で木製の桟を敷設してトタン板を敷いていく方法です。
この芯木となる木製の桟を瓦棒と呼び、芯木をトタンで巻く形で屋根材と屋根材を固定していきます。

立平葺きはこの桟を使用しないため、腐食が起こらず、より耐久性の高い葺き方となっています。

立平葺きのメリット

立平葺き

工期が短いためコストパフォーマンスが高い

立平葺きはあらかじめ工場で加工された屋根材を組み合わせていくため工期が短く、その分工事費用も安くあがります。そのため面積の広い屋根では特に有効です。
ガルバリウム鋼板を使用するため材料費もさほどかからず、耐久性も高い屋根に仕上がります。
最近では現場で折り曲げ加工をするハゼ葺きよりも嵌合式が多く用いられています

カーブのある屋根にも施工できる

カーブのある屋根にも対応できる製品が販売されているためドーム型の屋根にも施工可能です。

緩い傾斜の屋根にも施工が可能

傾斜の緩い勾配の屋根は、それだけ雨水がたまりやすく雨漏り発生のリスクも高まります。
通常の屋根には最適でも2寸の勾配が求められますが、立平葺きは0.2寸や0.5寸などの緩い勾配の屋根にも対応できる商品が販売されています。

軽量で耐震性もアップ

立平葺きはガルバリウム鋼板を使用しており、屋根の重さが1㎡あたり4kgと非常に軽いため耐震性も優れています

高耐久・メンテナンス性・排水性も優れる

上でもご紹介したように、瓦棒葺き屋根のように芯木を使用しないため、腐食の心配がありません
またガルバリウム鋼板はトタンの約3~6倍錆びにくく、高い耐久性を持っています。
雨の流れる縦方向に遮るものがない一枚の長尺の板金を嵌合式で施工していくため雨漏りリスクも低い葺き方です。
ただし軒先部分から雨が侵入して腐食するケースも報告されているため、定期的な点検は必要です。

立平葺きのデメリット

断熱性には劣る

金属屋根は熱電率が高いため夏は屋根の表面が非常に高くなり、室温も高くなりやすいです。

金属屋根の中には断熱材一体型のものもありますが、ない場合には別途裏側に断熱材の施工や、断熱シートを敷くことを検討する必要があります。
ガルバリウム鋼板に断熱材を施工する際には、断熱材メーカーの定める通気層と排気孔を設ける必要があり、もしもこれがない場合には内部に入り込んだ雨水の逃げ場がなくなって雨漏りに発展してしまいます。
特に片流れの屋根には注意が必要です。

雨音が気になる

金属屋根は雨音が響きやすいというデメリットがあります。
断熱材には吸音効果もあるため、雨音も軽減してくれます。裏側に断熱材や遮音シートの施工などの対策を検討してみてください。

複雑な屋根には施工が難しい

立平葺きは工場で加工した屋根材を現場に持ち込むので、複雑な屋根の形状の場合、現場での加工が必要となりその分工数がかかるため工事費用が高くなってしまいます。

施工にスペースが必要

加工済の長尺の板金を持ち込む必要があることから、大型4トントラックが搬入でき、かつ荷物の上げ下ろしができるスペースが必要となります。

まとめ

立平葺きは工期が短いためコストパフォーマンスが高く、メンテナンス性に優れています。

また瓦棒葺き屋根のように芯木を必要とせず、緩い傾斜の屋根にも施工が可能な施工方法です。その反面、断熱性に乏しい、複雑な屋根には対応できない、雨音が気になるなどのデメリットがあります。
立平葺きは、面積の広いシンプルな切妻屋根や、勾配の少ない屋根、または工場などの屋根に向いています。

立平葺きは板金(ガルバリウム鋼板)を用いた屋根であり、板金工事会社が得意とする施工です。
事前に調査と計測を行い、正確な発注を行う必要があります。

横浜で板金屋根の施工は、経験豊富な福田総業にお任せください。

立平葺きの施工実績は下記をご覧ください。

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