こんにちは。横浜市港南区の屋根修理・雨漏り修理の専門店「福田総業」です。
最近はDIYがブームで、ホームセンターにもたくさんの工具や塗料や部材が販売されています。
雨漏りが発生したときに瓦がずれたり、簡単な応急処理や塗装なら自分でできそう…という思う方もおられるのではないでしょうか?
特に大きな台風などの後は屋根修理業者はたくさんお問合せをいただくので込み合うことが多いです。
「では自分でやってしまおう」そんな方も多いかもしれません。
しかし屋根は危険な場所です。
また一見簡単に見えるかもしれませんが、屋根修理は雨の流れを考慮して水仕舞などの施工を行っています。
知識のない方が自己流で修理をしてしまうと雨の流れを阻害してしまって雨漏りの原因になってしまったということもあります。
また手間もかかりますし、材料の選定も素材に適したものが必要です。
今回は雨漏り修理をDIYでできるケースややり方のご紹介、自分で補修するリスクなどについてご説明いたします。
DIYで雨漏り修理できるのは場合と場所による
雨漏りと一口にいっても侵入箇所も、内部の侵入経路も異なります。
まずは雨がどこから入ってきているのか原因の特定を行う必要がありますが、この雨漏りの原因の特定が難しく、場合によってはプロでも時間を要して困難な場合があります。
また屋根での作業は危険が伴い、シーリングで安易に埋めてしまうと雨漏りが悪化することもあるため、DIYですべての雨漏り修理が行えるわけではありません。
DIY行える雨漏り修理は、下記のようなケースです。
・雨漏りの箇所がすぐに特定できる
・一階の壁・ベランダなど高所ではない場所
・大雨の時だけ雨漏りする場合
サッシと外壁の隙間など、雨漏りの箇所がすぐに特定できるケースは、DIYで応急処置が可能です。
1階であれば脚立などで作業可能ですが、2階や屋根などの高所作業は、危険が伴うためおすすめできません。
また、常に雨漏りを起こしている箇所は、本格的な調査と修理を行う必要があるケースが多いため、DIYでの修理は難しいといえます。
通常の雨などでも常に雨漏りを起こしている場合、もしも壁内部に水が常に溜まって木材が腐食を起こしているケースもあります。シロアリ被害が起こる前に早めに専門業者に修理を依頼しましょう。
DIYで雨漏り修理できるケース
1階外壁とサッシの隙間からの雨漏り
外壁とサッシの隙間は雨漏りの発生率がとても高い場所です。
こうした隙間はシーリングで充填されていますがこのシーリングが劣化することで隙間から雨が侵入して雨漏りを起こします。
この隙間を防水テープでふさぐことで応急的な処置が可能です。
ベランダや陸屋根のドレンのつまり
ベランダや陸屋根にはドレン(排水溝)がありますが、こちらがゴミでつまりを起こしていると台風の時などにあふれてしまい雨漏りを起こすことがあります。
詰まりをとり除くことで雨漏りが解消することがあります。
表面にゴミが詰まっている場合は簡単に除去できますが、排水溝の内部で詰まりが発生している場合は、ラバーカップや真空式パイプクリーナーなどを使用してつまりを解消しましょう。
しかしあふれた水が防水層の劣化箇所から雨漏りしている場合や、防水層の劣化そのものが雨漏りの原因である場合には、専門的な防水工事が必要です。
雨樋のつまりによるオーバーフロー
雨樋が落ち葉などで詰まりを起こすと雨漏りの原因となってしまいます。
一階の雨樋であれば、縦樋の落とし口などにつまりが発生しやすいため、ゴミを取り除くことで雨漏りが解消することがあります。
DIYで雨漏り修理を行うための道具
防水テープ
防水テープは防水加工がされたテープです。
サッシと外壁の隙間や、ひび割れを簡単にふさぐことができます。
薄くて好きなサイズにハサミでカットできるため、狭い場所でも場所に合わせて隙間を埋められます。
片面がアルミになったアルミ防水テープや、合成ゴムを使用した防水ブチルテープがありますが、屋外では長期耐久性に優れたアルミ防水テープが適しています。
補修箇所をきれいに掃除して埃などを除去し、テープを該当箇所に空気が入らないように貼りましょう。上からローラーなどで圧着すると隙間なくきれいに貼ることができます。
補修(防水)スプレー
吹き付けるだけで防水性の膜が作れるスプレーです。
外壁のモルタルや細いひび割れや小さな穴など細かい箇所の補修に向いています。
使用前に補修箇所をきれいに掃除し、20~30cm離した場所から2~3回吹き付けて防水膜を重ねていきます。あとは24時間ほどしっかりと乾燥させてください。
シーリング
隙間を埋めるシーリングが紫外線で劣化すると痩せて細くなりひび割れなどを起こします。
シーリング工事には、古いシーリングを除去して新しいシーリングを充填する打ち替えと、古いシーリングの上から充填する打ち増しがあります。
古いシーリングを除去する際に外壁など廻りをキズつける恐れがあるためDIYでは打ち増しが向いています。
充填前にプライマーをしっかりと塗布しないと密着不足で剥がれを起こすことがあります。
またシーリングには様々な種類があり、下地によって種類を選択する必要があります。経験のない方がシーリングをきれいに打つのは難しく、適切な場所に施工しないと雨漏りを悪化させる原因にもなるため、自信がない場合はプロに相談されることをお勧めします。
雨漏り修理のDIYをおすすめしない理由
高所作業は落下の危険がともなう危険な作業
高いところは平気だから屋根に登るのも怖くないから大丈夫。こんな風に思う方もおられるかもしれません。
しかし柵もない傾斜のある屋根で作業することはプロでも慎重になるとても危険な作業です。
建設業の労働災害で最も多いのが高所からの転落事故です。令和3年の労働災害の死亡者数は867人で、そのうち墜落・転落は217人と最も多い死亡原因となっています。屋根では「スレート屋根を踏み抜き、墜落」などが災害事例として挙げられています。
参考URL:「令和3年労働災害発生状況の分析等」(厚生労働省)
高所作業に慣れており、安全対策を行っているプロでも毎年結構な数が亡くなっているため、それだけ高所作業は危険な作業なのです。
それはビルとか高いところじゃないの?と思われるかもしれませんが雪下ろし中に転落して亡くなる方の60%は一階の屋根から転落しています。
厚労省の定める労働安全衛生規則(第563条)には、高さが2mを超える箇所で作業を行う場合は高所作業とし、足場を組み立てるなどにより作業床を設置するように定めされています。
また5m以上場合には国家資格である「足場の組立て等作業主任者」が立ち会うことが必要です。
自分でできそうだから…と軽い気持ちで屋根に登るのは絶対におやめください。
材料選びがむつかしい
上でもご紹介しましたが、シーリングの補修くらいなら自分でできそうと思われるかもしれませんが、シーリング材にもさまざまな種類があります。プロの業者は多くの種類をもっており、場所や状況にあわせて常に最適・最高のものを選択して施工します。
DIYではなかなか色々なものをそろえるのは難しく、また適切な部材を選定するのも知識がないとむつかしくなってしまいます。
DIYで雨漏り修理して悪化することも
雨漏り修理は、雨の流れや各所の建物の構造を知った上で行う必要があります。
私たち屋根業者は雨仕舞という雨を排出する仕組みを考慮して、各所に板金を加工して、雨水が適切に排水され、屋内に水が侵入することを防いでいます。
屋根材の素材の特徴や構造を把握した上で、雨の流れを理解することで適切な雨仕舞が行えます。
雨仕舞に詳しくない業者が施工すると雨漏りを起こすこともあります。
そのため雨の流れや屋根の構造に詳しくない方が施工をしてしまうと、雨漏りを止めるために、屋根材に元から設けられている隙間をふさいでしまったり、雨の通り道をシーリングで安易にふさいでしまうことがあります。その結果、雨漏りを止めるためにやったことが余計に雨漏りをひどくしてしまうということもあります。
例えば瓦屋根で雨漏りが発生している場合に、屋根の隙間をコーキングなどで塞いではいけないところまで塞いだ結果、水が適切に排水されず、内部にこもって雨漏りが悪化するような場合が多く見られます。このようなケースでは、雨漏り箇所の補修やシーリングの撤去費用など余計に修理費用がかかってしまいます。
間違った知識で施工をしてしまうと、その箇所を直す工事、本来の必要な工事と通常の場合もよりもさらに修理コストがかかってしまうため、最初からプロに依頼した方が安上がりで結果的に損をしてしまった、なんてことも。
雨仕舞について下記の記事にて詳しく紹介していますので合わせてご覧ください。
雨漏り修理の補修は応急処置
雨漏り修理に対するDIYの処理はあくまでも応急処置とお考え下さい。
雨漏りの補修をDIYで行う際には、防水テープやシーリング材で一時的な応急処置を行う程度がおすすめです。
本格的に工事をされてしまうと、その施工を行ったことで雨漏りが悪化してしまった場合、元に戻すのに費用が生じたり、なかなか元にもどせないということも発生します。
できれば応急処置を行ったあとにプロの業者に確認していただくことをおすすめします。
適切に処置が行えていれば雨漏りを止めることができますが、一見雨漏りが止まったように見えても内部で進行している可能性もあるためです。
まとめ
雨漏り修理や屋根修理でかかるコストを抑えるためにDIYでなんとかしたいと思われる方もおられるかもしれません。
しかし雨漏り修理には発生原因の特定や雨に流れなど専門的な知識を要します。
ご自分で施工すると余計に労力やコストがかかる場合が多く、高所の場合はなによりも危険なため、屋根の修理はプロにご相談ください。
台風の後になにか異変を感じたり、雨漏りが発生した際には、横浜市港南区の屋根修理業者・福田総業へお気軽にご相談ください。
相談・調査・お見積りは無料で行っております。
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