屋根に塗装やカバー工法はやらない方がいいの?

2023/05/15

こんにちは、横浜市の雨漏り修理・屋根修理の専門店「福田総業」です。
現地調査にうかがった際に「屋根は本当はカバー工法や塗装はしない方がいい」と言われたと不安に思われている方から「屋根は塗装やカバーはやらない方がいいの?」というご質問をいただきます。
今回は屋根に塗装やカバー工法はやらない方がいいのか、どうして必要なのかということをご紹介します。

屋根に塗装やカバー工法はやらない方がいい?

「屋根に塗装は必要ない」「屋根にカバー工法はしない方がいい」こんな話を聞いたことはありませんか?
屋根には何もしない方がいい、葺き替えをした方がいいと色々なことが言われていますが、それはケースバイケースです
屋根に塗装やカバー工法をしない方がいい、葺き替えをした方がいいと言われた時は、屋根が下地材まで傷んでいて葺き替えしか選択肢がない時もありますが、最も高額な工事をすすめたいからという時もあるため注意をしてください。
どんな工事が必要なのかは、今使用されている屋根材の種類や屋根の現在の状態によって異なります
屋根の工事で必要なことは、今その屋根がどんな状態でどんな工事が必要なのかを適切に見極めて、本当に必要な工事を行うことです。

屋根塗装が必要な理由とは?

屋根に塗装が必要なのは、塗装によって防水性を確保しているためです。
新築時には塗装が施されており、見た目もきれいですが、紫外線や風雨によって塗料がどんどん劣化していくと、色褪せなど見た目の問題だけでなく、塗料が持っている防水などの機能も劣化していきます。

屋根塗装の必要性とは?役割と注意点について

塗装が必要な屋根材

スレート屋根

屋根塗装上塗り

スレート屋根(コロニアル・カラーベスト)は、屋根材そのものに防水性がなく、塗料を塗布することで塗料の膜を造り、その膜で屋根を保護しています
塗膜が劣化するとひび割れや剥離が発生し、やがてスレート屋根そのものが露出してしまいます。
そうなるとスレートは吸水性があるため水を吸って膨張し、乾燥すると収縮というサイクルを繰り返して屋根材そのものが傷んで反りなどの変形を起こしてしまいます。
また屋根材が水を含むとカビや苔も生えやすく、水がより溜まりやすくなって屋根材の劣化が進みます。
スレート屋根は使用する塗料にもよりますが、約10年単位での塗り替えが必要です。
塗装が劣化しており、塗装によって防水性が回復するような場合には塗装をおすすめしています。

金属屋根

金属屋根塗装

金属屋根にとっての大敵は錆です。そのためさび落としのケレンと錆止めを下塗りとする塗装によるメンテナンスが欠かせません。
特にトタン屋根は劣化が早く、ガルバリウム鋼板と比べると錆びやすいため5~8年の間隔で塗装が必要です。
ガルバリウム鋼板はトタンよりも錆びにくいため、10~15年での塗り替えとなります。

セメント瓦

セメント瓦は基材がセメントで吸水性があるため塗装によるメンテナンスが必要です。
セメント瓦も築10年前後で塗装によるメンテナンスを行いましょう。

屋根塗装が必要ない・できない屋根

コロニアルNEO

屋根の種類によっては屋根塗装が必要ない、もしくはできない屋根もあります
瓦屋根は塗装は基本的に必要ありません。屋根材そのものが50年の耐久性があり、漆喰などを補修することで長く持たせることができます。
また、屋根の種類によっては塗装ができないものもあるため注意が必要です。
特にアスベストの規制が導入され始めたときに、ノンアスベストスレートとして販売された屋根材が該当します。
これらの屋根材は従来屋根材の耐久性を高めるために使用されていたアスベストの代わりに別のものを使用して作られた屋根材ですが、アスベストの代替品として使用された素材がアスベストほどの強靭さをもたないため、10年ほどで屋根材そのものが劣化を起こしてしまいます。
屋根材そのものの耐久性に問題がある場合や、劣化が激しい場合には塗装をしても意味がありません。

屋根塗装できない屋根の例

屋根塗装できない屋根には下記のような屋根があります。

ニチハのパミール

パミールは1990年代末~2008年に販売されており、アスベストの規制が進むと2004年以降にアスベストの代わりに繊維質を混ぜたノンアスベスト製品が販売されました。ノンアスべストのものは耐久性が低く、層状に剥離を起こす眉間剥離という現象を起こします。屋根材そのものの問題のため塗装では問題が解決

旧松下電工の「レサス」

「レサス」は旧松下電工(現ケイミュー株式会社)から1999年に発売されました。屋根材に耐久性がなく、強風や雨、熱で割れやすく、はがれやすい特徴があります。
「レサス」は塗装屋さんも板金屋さんもあまり知識のある人の方がかなり少なく、認知度が低い屋根材のため注意してください。

コロニアルNEO

コロニアルNEOは、2001年に旧クボタ株式会社(現ケイミュー株式会社)によって発売された屋根材です。アスベストを含んでいた「ニューコロニアル」が販売中止になった後に後続品として発売されました。耐久性も問題があり、方向性がバラバラな無数のひび割れが発生し、やがて大きな欠けが生じます。

セキスイかわらU

「セキスイかわらU」は積水屋根システム株式会社(旧セキスイルーフテック)によって1970年に販売が開始され、当時はアスベストを含んでいましたが、1990年にビニロンという素材をアスベストの代替品として用いたノンアスベストのものが販売されました。ノンアスベストのセキスイかわらUは耐久性がなく、割れやすく、塗装が剥がれやすいため塗装をしてもあまり意味がありません。

カバー工法が必要な時は?

カバー工法:防水シート施工

カバー工法は主にスレート屋根で行われます。
スレート屋根の耐用年数は20~25年ですが、耐用年数が近づいている時に屋根塗装を行ってもすぐにリフォームが必要となるため、そんな時には塗装はおすすめできません
カバー工法は防水シートと屋根材そのものを新しくするため、屋根の耐久性が大幅に向上します。

カバー工法できる屋根の種類

カバー工法が行なえる屋根は、前述のスレート屋根だけでなく、他にも金属屋根、アスファルトシングル屋根にて行うことが可能です。

カバー工法できない屋根やケースは?

カバー工法では下地材(野地板)をそのまま利用するため、例えば雨漏りによって野地板の傷みが激しい場合にはカバー工法はできませ
築25年以上経過していてはじめてリフォームされる方には塗装ではなく、カバー工法、状態によっては葺き替えがおすすめとなります。
またカバー工法は凹凸のある屋根には向いていないため、瓦屋根やセメント瓦には施工できません。
他にも一度カバー工法を行った屋根に再度カバー工法を行うこともできないため、その際には葺き替えを行うことなります。

屋根の状態にあった適切な工事を行うことが重要

「屋根に今どんな工事が本当に必要なのか」は、屋根の状態によって一軒一軒異なります。
そのため一概には言えません。
本当に必要なのは、今屋根がどんな状態であり、それを改善するためにどの工事が適切で、その工事を適切に行ってくれるかどうかという点です。
もしもカバー工法や塗装はしない方がいいと言われたら、屋根の状態をしっかりと説明してもらって納得のいく理由があるかどうかを確認してください。
そこで写真などを見せて納得のいく理由を説明してくれるような業者に依頼しましょう。
また塗装の中塗りを行わないなど、手抜き工事をせずしっかりとした工事をしてくれる安心できる業者に依頼することも重要です。

まとめ

「屋根はカバー工法や塗装はしない方がいい」と言われて不安になる方もおられるかもしれません。
屋根塗装が必要なのか、カバー工法が必要なのか、葺き替え工事が必要なのかは屋根の種類や状態によって異なります。
重要なのは、現在の屋根の状態にあった適切な工事を適切に行うことです。
業者の説明に納得できない場合には、相見積もりをとるなどして、色々な意見を聞いてみるのも大切です。

福田総業ではお客様に説明をしてまずご納得いただいて安心して工事をお任せいただけるように努めております。
横浜市にお住まいの方で、屋根に塗装が必要なのかカバー工法がいいのかそれとも葺き替えが必要なのかを悩まれたら一度ご相談ください。
屋根診断を行い、なぜそれが必要なのかということをしっかりとご説明いたします。

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