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鉄筋コンクリート造から雨漏りする原因と補修方法をご紹介

2022/10/26

多くの戸建て住宅は木造建築が多いですが、マンションやビルなどでは鉄筋コンクリート(RC)や鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)で建造されています。
最近では戸建て住宅もRC造で建てられることも増えてきました。
コンクリートと鉄筋で建てられたRC造は木造よりも耐震性や耐久性などが高く、丈夫で強いイメージがありますよね。
雨漏りしにくいイメージがありますが、RC造でも雨漏りは発生し、そして一度発生すると建物に大きな被害をもたらす点は木造と変わりありません。むしろ人がおおく居住する集合住宅の場合には進行すると改修が大変になってしまいます。
今回は、鉄筋コンクリート(RC)造の雨漏りの原因と、原因別の補修方法をご紹介いたします。
所有しているアパートやマンション、事務所が鉄筋コンクリートで雨漏りが起こる原因を知りたい方、外壁の劣化や鉄筋の腐食などの劣化にお悩みの方は似たような劣化が見られたら修理をご検討ください。

RC造雨漏り

木造・RC・SRCの違いとは?

まずは木造・RC・SRCの建物の違いについてご紹介します。

木造

木造軸組工法

木造建築の歴史は古く、古来より日本で用いられてきた建築方法です。
主要な材料は木材で、他の工法よりコストを抑えることができます。木造建築は木造軸組工法(在来工法)と2×4(ツーバイフォー)工法に大きく分けられます。
木造軸組工法は柱と梁を組み合わせて家を支える伝統的な工法です。2×4(ツーバイフォー)工法は北米から伝わり、約2インチ×約4インチの木材を組んでそこに壁を接合して壁で家を支えます。
木造建築は通気性に優れています。木造は耐震に弱いイメージがありますが、昭和56年以降の新耐震基準に基づいた木造建築は、大地震にも倒壊しないよう耐震設計されています。

RC造

RC造

RCは「Reinforced Concrete」の略称で、補強されたコンクリートの意味です。
鉄筋を組んだ型枠にコンクリートを流し込み、柱や梁など主要な構造部分を構成しています、
熱に弱い鉄筋をコンクリートで覆うことで酸化を防ぎ、コンクリートの弱点である引っ張る力に弱い点を鉄筋で補うため強度や耐久性が高く、マンションなどの高層建築に向いています。遮音性や耐震性、耐火性にも優れますが、コストが高いというデメリットがあります。

SRC造

SRCは「Steel Reinforced Concrete」の略称で、RC造に鉄骨が入っています。
H形鋼などの頑丈な鉄骨を支柱として、周りに鉄筋を組んでコンクリートで施工するため、RC造よりも細い柱で強度が高い建造物を建造できます。
RC造よりも耐火性や遮音性、耐震性に優れるため、高層ビルやタワーマンションなど規模の大きな建造物に用いられています。
RC造よりも凝った造りのためさらにコストは高くなります。

RC造で雨漏りが起きる原因は?

RC造で雨漏りが起こる原因と、それぞれの補修の方法をご紹介します。

外壁のひび割れなどの劣化

外壁のひび割れ

RC造も木造住宅と同じように外壁のひび割れが雨漏りの原因となります。コンクリートは圧縮する力には強いものの引っ張る力には弱く、ひび割れを起こしやすい性質があります。

コンクリートのひび割れは、乾燥収縮や地震や振動などによって発生します。
ひび割れは、サッシなど開口部のコーナー部分に発生することが多いです。
周囲の空気が乾燥していると、コンクリートの中の水分が蒸発して乾燥状態になり、やがて体積が減少して収縮を起こします。
この際に鉄筋や柱、梁など他の部材に引っ張られて収縮が阻害されるときに、コンクリートの弱点である引っ張る力(引張力)が発生してひび割れを起こしてしまいます。
このひび割れが深くなると雨漏りや、内部の鉄筋の錆につながってしまいます。
小さなひび割れに見えても奥に深い場合もあり、その場合は雨が内部まで伝わって雨漏りを起こしてしまいます。
RC造は強度があるため塗装が必要ないというイメージがあるかもしれませんが、塗装を行うことで大気への露出やコンクリートの中性化を防ぎ、コンクリートの劣化を遅らせることができます。塗装が紫外線によって劣化して撥水機能が衰えてくると、剥離を起こしてきます。次に亀裂や割れが起き始め、塗料が弾性塗料の場合には水疱が発生してきます。
<補修方法>
劣化がまだ進行していない場合は塗装を行い、クラックが発生している場合には、ひび割れの深さに合わせてシーリング材やモルタルなどで必要な補修を行います。

内部の鉄筋の腐食・コンクリートの爆裂

コンクリートの爆裂

鉄筋を覆うコンクリートがひび割れてしまうと、そこから空気が水分が浸透して、コンクリートがアルカリ性を失って内部の鉄筋が酸化して錆を発生してしまいます。
錆は鉄を劣化されてしまうため、建物そのものの耐久性も劣化してしまいます。
鉄筋の錆が進行すると鉄筋の体積が膨張して周辺のコンクリートが押し出されて、爆裂という現象が発生します。
爆裂を起こすとコンクリートがボロボロになり、鉄筋が外に露出した状態になってしまいます。放置するとここから劣化が進行し、建物の耐久性にも関わるため早めの補修が必要です。
<補修方法>
爆裂で鉄筋が露出している場合には、錆をきれいに落とし、鉄筋に錆止め塗料を塗布して錆止め処理を行います。
そして破損部分をモルタルで補修して埋め、表面を整えます。

サッシやサッシ廻りのシーリングの劣化

コンクリートのサッシ廻りのシーリング

RC造は、陸屋根の場合がほとんどであり、軒がありません。
軒がない分、雨が外壁にそのまま当たってしまい、外壁やシーリングの劣化もそれだけ早まります。

サッシ廻りは雨漏りを起こしやすい場所であり、RC造の場合も同様です。
RC造でもサッシのパッキンによる劣化や、サッシの隙間を埋めるシーリング材が紫外線などで劣化することで隙間から雨水が侵入し、雨漏りに発生することがあります。
<補修方法>
パッキンやシーリングは経年で劣化するため、定期的に交換や打ち換えが必要です。

屋上やバルコニーの防水層の劣化

ベランダ防水の劣化

RC造では平らな陸屋根が多く採用されています。
陸屋根は、通常の切妻屋根などとくらべて傾斜がないため雨が溜まりやすくなっています。
そのため通常の塗装ではなく、防水工事が必要となります。面積に併せてアスファルト防水・シート防水・ウレタン防水などの防水工事が施されていますが、経年によって劣化し、防水層のヒビ割れやシートの破れなどが発生すると、その隙間から雨水が侵入してしまいます。
<補修方法>
防水の劣化には、劣化箇所に必要な補修を行い、上から防水工事を行って新しい防水層を形成します。

屋上やバルコニーの排水溝の詰まり

屋上やベランダには排水溝が設置されており、ここから雨水を排出しています。しかし排水溝にゴミや落ち葉が溜まってしまうと水が流れずに溜まってしまい、防水層を傷めてしまいます。
また排水溝が詰まってあふれると、排水溝周辺にある隙間から水が漏れて雨漏りを起こすこともあります。
定期的な点検を行って排水溝の清掃を行うことをおすすめします。特に台風の後は落ち葉が溜まっていることがあるため注意してください。
<補修方法>
排水溝に詰まりがないか、周辺に隙間がないかどうか確認して、水漏れ箇所を特定し、排水溝の清掃や必要な補修を行う。

まとめ

RC造は丈夫で耐久性の高い建物ですが、一度水分が侵入してしまうと、鉄筋の錆や、コンクリートの爆裂など深刻な内部への被害へと発展してしまいます。そして大規模な建物の場合には雨漏り調査や改修にも大きなコストがかかってしまいます。
それを防ぐためにも普段から定期的な点検やメンテナンスが重要になります。

横浜市港南区や周辺にて雨漏りや雨漏り修理でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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