雨漏りから守る!防水工事の種類やそれぞれの特徴やメリットなどをご紹介

2022/09/28

ベランダやバルコニー、屋上といった場所に施工されている防水工事は、大切な建物を雨漏りから守るために欠かせない工事です。
しかし一口に防水工事といっても様々な種類があり、施工箇所や現在の状態によって選ぶべき工事が異なります。
本日は防水工事の種類について各工事のメリット、デメリットや耐用年数、費用相場などをご紹介します。

防水下塗り

防水工事が必要な場所

ベランダ・バルコニーや陸屋根など雨に常に晒されている場所は雨漏りリスクの高い場所です。
しかも傾斜が少ないため、雨水も溜まりやすくなっています。

屋根や外壁は屋根材(外装材)+防水シート(もしくは透湿防水シート)+下地材という二重構造で雨から守る仕組みとなっています。
ベランダやバルコニー、陸屋根に施工する防水工事は、液体状のウレタンを塗り重ねて施工するウレタン防水や、防水性の高いシートを張ることで防水機能を高めるシート防水など様々な方法の防水工事を行うことによって特殊な防水層を作り、雨漏りから建物を守っています。

防水工事は使用する防水材料によって分類され、ウレタン防水、FRP防水、シート防水、アスファルト防水が主な防水工事です。

【主な防水工事の種類と特徴一覧】

屋根の種類 主な施工箇所 耐用年数 費用目安
ウレタン防水 ベランダ(密着工法)、
バルコニー、陸屋根、雨漏りしている箇所(通気緩衝工法)
8~12年程度 約4000~8000円/1㎡
FRP防水 一戸建ての屋上、マンション・アパートの屋上、ベランダ 10~12年程度 約4500~9000円/1㎡
シート防水 マンションやビルの屋上 10~15年程度 約3000~7500円/1㎡(ゴム)
約3500~7500円/1㎡(塩ビ)
アスファルト防水 ビルやマンションなど大規模建築 15~25年 約4000~8000円/1㎡

以下各工事について特徴やメリット・デメリットをご紹介します。

ウレタン防水

ウレタン防水

ウレタン防水は下地に液体状のウレタンを塗布することで厚みを作り、厚さ2~3mmの防水層を形成する防水工事です。
液体状なので施工する箇所が凹凸があるような複雑な形状であっても簡単に施工可能です。また古い防水層があってもその上から塗布することができます。
ウレタンは紫外線に弱い特性があり、ウレタン防水の表面を保護するためにトップコートを最後に塗装します。

防水機能を維持するためにはこのトップコートを定期的に塗り替えることが重要です。5~6年ごとに再塗装することで、最大15年程度防水機能を維持することができます。
ウレタン防水材を直接下地に塗布する密着工法と、通気緩衝シートの上に防水材を塗布する通気緩衝工法があり、雨漏りを起こして湿気のある場所には、湿気を逃がす構造になっている通気緩衝工法で施工します。

主な施工箇所

ベランダ(密着工法の場合)
バルコニー、陸屋根、雨漏りしている箇所(通気緩衝工法の場合)

耐用年数

8~12年程度

費用目安

約4000~8000円/1㎡

メリット

液体状のウレタンを塗布するため下地の形状になじみやすく、工期も短く、防水工事の中ではコストも安価。
また屋上やベランダなど様々な場所に施工可能。

デメリット

人の手で塗るため表面が均一にならないことがある。
定期的にトップコートの塗り替えが必要。

ベランダ防水に最適!ウレタン防水塗装のメリットやデメリットについて

FRP防水

FRP防水

FRPとは繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastic)の略称です。FRPは強度が高く耐久性に優れており、浴槽などにも使用されています。
FRPはガラス繊維とポリエステル樹脂の組み合わせが最も一般的で、FRP防水でもガラス繊維を束にしたガラスマットと液状の不飽和ポリエステル樹脂を用いて防水層を形成します。

防水層は軽量で、重いものを載せても割れないくらい頑丈であり、さらに耐熱性や耐食性にも優れます。
塗膜の硬化の時間も短く、その分工事も短くなります。最近では新築の戸建てのバルコニーなどによく使用されています。

主な施工箇所

一戸建ての屋上、マンション・アパートの屋上、ベランダ

耐用年数

10~15年程度

費用目安

約4500~9000円/1㎡

メリット

シームレスな防水層を形成し、様々な箇所に施工が可能。
下地への密着率が高く防水性に優れる。
乾燥速度が速く施工期間が1~2日と短い。

デメリット

プラスチックなため紫外線に弱く、定期的に塗り替えの必要がある。
伸縮しにくいため地震などの際にひび割れが生じることがある。
硬化の際に化学物質を発生するので臭気対策が必要。

高耐久性をもつFRP防水のメリットやデメリットを解説

シート防水

シート防水

ゴム製や塩化ビニール樹脂製の防水シートを敷設し、専用の接着剤や機械で下地に固定して防水層を形成する防水工事です。
最近では耐候性・耐熱性・耐摩耗性・耐圧縮性に優れた塩ビシートを用いるのが主流です。

工場で生産されたシートを用いるため仕上がりが均質になり、広い面積をむらなく施工できるためマンションやビルの屋上などに向いています。
シート工法には密着工法と機械固定工法があります。

密着工法は専用の接着剤を使用して下地とシートを密着させる工法です。
シートが下地に全面的に接着するので耐風圧性に優れます。
機械固定工法は、絶縁工法とも呼ばれます。下地の上に絶縁シートを敷き、その上にディスクを設置してからシートを敷いて接着していきます。
下地とシートの間に隙間ができるので、雨漏りを起こしていて下地が湿気を含むような場合にも施工が可能です。
シート自体に透湿性があるので、自然に湿気を放出することも可能で、さらに脱気筒を設けることでより湿気の放出効果が高まります。
最近は機械固定工法が主流になっています。

主な施工箇所

マンションやビルの屋上

耐用年数

10~15年程度

費用目安

約3000~7500円/1㎡(ゴム)
約3500~7500円/1㎡(塩ビ)

メリット

広い面積をムラなく施工できる。耐用年数と費用のバランスが良い。
シートを接着材などで固定するだけであり、またシートが柔らかく曲げやすいため施工性に優れる。

デメリット

塩ビシートはシート同士をきれいに張り合わせるのに技術が必要で、施工できる職人が限定される。

アスファルト防水

アスファルト防水

アスファルトは舗装道路に使用されているように、柔軟性と耐候性、そして水分の浸透を防ぐ高い防水性があります。
アスファルト防水は工法によって施工方法やアスファルトの形状が異なります。

熱工法は、古くから行われてきた工法で、現場でアスファルトを高温で溶融し、液状にして使用します。溶かした液状のアスファルトで、アスファルトと合成繊維で作られたシートを複数枚張り付けて防水層を形成します。
改質アスファルトシート防水は、温度特性や耐候性を改良した改質アスファルトシートを、直接下地に貼り付ける工法です。剥離シートを剥がして粘着層を躯体に張り付ける冷工法と、アスファルト層をバーナーなどで溶かして接着するトーチ工法などがあります。

主な施工箇所

ビルやマンションなど大規模建築

耐用年数

15~25年

費用目安

約4000~8000円/1㎡

メリット

水や紫外線に強い。
防水層が厚く水密性が高い。
耐用年数が長いためメンテナンスの回数が少ない。

デメリット

特に熱工法では高温でアスファルトを溶かすため危険があり、臭いも発生する。
熱工法は上に保護モルタルを貼る必要があり、屋根が重くなる。また冷工法の場合も何層も重ねる必要があるため重くなりやすい。

まとめ

今回はベランダや陸屋根の防水には欠かせない主な防水工事の種類についてご紹介しました。
それぞれメリットとデメリットがあり、場所の状態によって最適な工事方法が異なります。
どの工事が最適かわからない場合は、専門業者にご相談ください。

横浜市でベランダなどの防水工事をお考えの方は福田総業までご相談ください。

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【防水工事の施工例】

横浜市鶴見区 H様邸 鉄骨外階段の塗装と修理、踊場防水工事

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