横浜市金沢区にてコロニアル屋根の縁切り不足による雨漏り修理〈ヒランビーにてカバー工法〉
2023/05/19
お客様のお悩みとご依頼のきっかけ、弊社からのご提案
横浜市金沢区にお住まいのこちらのお客様より、二階の壁際の天井から雨漏りしているので一度見てほしいというご相談をいただきました。
以前に別の業者に屋根塗装をお願いしてそれからしばらくして雨漏りが発生したとのことでした。
早速お伺いして屋根の調査を行ったところ、原因はコロニアル屋根の塗装を行った際にタスペーサーを挿入していないことが原因でした。タスペーサーによる縁切りは、コロニアル屋根を塗装した後に、塗料が屋根に必要な隙間を埋めてしまわないように行う重要な工程です。
この作業を行わないと屋根の内部に水が溜まって雨漏りを起こしてしまいます。
お客様とご相談した結果、断熱を考慮しつつなるべくご予算を抑えた方法をとのことでしたので、ヒランビー220に断熱材を施工してのカバー工法をご提案いたしました。
大屋根と一緒に下屋のカバー工法もご依頼いただきました。
横浜市金沢区にてコロニアル屋根の縁切り不足による雨漏り修理〈ヒランビーにてカバー工法〉 工事の概要
現場住所 | 横浜市金沢区 |
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施工内容 | 雨漏り修理〈コロニアル屋根にカバー工法〉 |
施工箇所詳細 | 屋根全体 |
使用屋根材1 | ヒランビー220 |
先日、横浜市金沢区にておこなった雨漏り修理の工事の様子をご紹介します。
二階天井から発生していた雨漏り修理のためにコロニアル屋根にガルバリウム鋼板のカバー工法を行いました。
横浜市金沢区にて縁切り不足からの雨漏り修理|施工内容
施工前の様子
こちらが施工前の大屋根の様子です。
屋根材にじわっとした染みのようなものが出ています。
コロニアル(スレート)の屋根材は、本来屋根同士にわずかな隙間ができるように仕上がるのですが、塗装を行うとその隙間を埋めてしまいます。
その隙間を確保する縁切り不足のために、スレート屋根の内部に入り込んだ水が出ていく場所がなくなり、このように水が染み出してきます。
内部にこもった水は、野地板の腐食を起こしたり、今回のように雨漏りを起こしたりします。
野地板の腐食がひどい場合は葺き替えが必要となりますが、今回はそこまで至っておらず屋根を支えられる状態であると判断したためカバー工法で対応が可能です。
カバー工法の様子
板金の撤去
まずは棟板金、下地である貫板、各種板金を撤去します。
ルーフィングの施工
そして上からルーフィング(防水紙)を敷いていきます。
屋根から雨が入り込んでも、このルーフィングさえ無事なら雨漏りを起こすことはありません。
今回はこのルーフィングが劣化で傷んでいたことも雨漏りの原因となりました。
ルーフィングは屋根よりも耐用年数が短いため、定期的な張り替えが必要となります。
今回ご予算を抑えたいとのことでしたので、グレードの高くないものを使用しています。
屋根材の施工
ルーフィングの上から屋根材本体を施工していきます。
今回使用した屋根材はヒランビー220。
稲垣商事株式会社が販売するガルバリウム鋼鈑の横葺きの屋根材です。
軽量で耐久性があり、コストパフォーマンスの高い屋根材です。お色は明るい色を希望され、「ブライトレッド」を選ばれました。
ヒランビー220は8色の色展開があり、お好きな色をお選びいただける点も魅力です。
断熱仕様にされたいとのことで、断熱材を使用しています。
ヒランビー220はオプションで断熱材をつけることができ、発砲ポリエチレンフォームの断熱材は独立気泡の断熱材で断熱・結露防止に優れています。
今回換気棟を設置するため、この段階で通気口を開口しておきます。
棟換気は換気効率が高く断熱の効果とともに、内部結露も防いでくれます。
棟に取り付ける換気棟は、効率のよい屋根の換気方法として注目されていますが、まだ導入実績は少ないのが現状です。
雨漏りを心配される方が多いのですが、構造上雨漏りを起こさない設計がされており、取り付けさえ的確に行なえば雨漏りを起こすことがありません。
棟の取り付け
屋根材の上から棟の下地となる貫板を取り付けます。
棟は経年劣化によって釘のゆるみが生じ、隙間から雨が入ることで雨漏りや強風による飛散リスクの高い箇所です。
原因として雨が入り込むことで木材の貫板が腐食してしまうことがあります。
そのため最近では人工樹脂製のものなど腐食に強い貫板が登場してきました。
今回は、屋根材と同質のガルバリウム鋼板を加工して作った「板金棟下地」を使用しています。
上から板金カバーと棟換気を取り付けて大屋根の完工です。
下屋の施工
下屋も同じようにカバー工法を行っていきます。
下屋は一階部分の屋根を指し、二階の壁と接する構造をしています。このように違う部材が接する箇所を取り合いといい、雨漏りを起こしやすい箇所でもあります。
取り合い部分はこのようにルーフィングをしっかり立ち上げておきます。
同じヒランビー220を下屋にも施工します。
隅棟に板金を取り付けます。
そして雨押え板金で取り合い部分を雨仕舞を行うことで雨漏りを防止します。
施工後の様子
こちらが施工後の様子です。
雨漏りも止んで、深みのある赤色の屋根になりました。
工事によって改善されたこと、期待できる効果
縁切り不足によって発生していた雨漏りにたいしてカバー工法を行うことで、解決し、再発を防いでします。
またルーフィングと屋根材をカバー工法で新調したため屋根の耐久性と防水性が向上しました。
施工担当者よりひとこと
お客様へのお礼
この度は弊社にご依頼いただきまして誠にありがとうございました。
悩まれていた雨漏りが無事解決して、予算内で工事ができ、屋根がイメージ通りになったとお喜びいただけて私たちも大変うれしいです。
雨漏りの原因となりやすい、取り合い部分や換気棟の取り付けも雨仕舞をしっかり行ってしておりますので、安心してお過ごしいただけるかと存じます。
もし今後お家のことでお困りのことやお悩みがあればお気軽にご相談ください。
工事をお考えの方にお伝えしたいこと
コロニアル屋根の屋根塗装ではタスペーサーによる縁切り作業が欠かせません。
業者の中には縁切りの必要性をわかっていない人もいるのが現状です。屋根塗装の見積をとられた際には見積の項目に縁切りがあるかどうかをご確認ください。
雨漏りを起こしていても下地の状態によってはカバー工法にて補修が可能です。
下地の状態など全体の状態を判断し、またお客様のご予算に合わせた最適な工事をご提案いたします。
お客様の中にはカバー工法や塗装をしない方がいいと言われた、本当に必要か不安という方もおられますが、屋根材や屋根の状態に合わせた適切な工事を行うことが屋根の寿命を延ばします。
横浜市で雨漏り修理や屋根修理をお考えの方はお気軽にエフ・エス屋根までご相談ください。
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