発見が遅れやすい!壁伝いの雨漏りとは?症状と修理方法

2023/03/29

「雨漏り」ときくと天井からポタポタ水滴がというイメージをもっておられる方がおおいのではないでしょうか?
しかしそのようにわかりやすい形で雨漏りが現れるとは限りません。
外壁が原因の雨漏りは壁伝いに拡がり、見えない場所でいつの間にか被害が拡大していたということも珍しくありません。
今回は壁伝いに広がる雨漏りの原因や、初期に発見するための初期症状をご紹介します。

雨漏りによる腐食

壁伝いの雨漏りとは?

雨漏りは屋根だけではなく、外壁やバルコニーなど様々な箇所が原因で発生し、発生する箇所によって現れる症状が異なります。
外壁のひび割れなどから壁内に侵入した雨水が壁の中を雨水が伝って拡がり、見えない壁の中で雨漏りが進行することがあります。
天井やサッシからのように目に見える雨漏りは発見しやすいですが、こうした内部で進行する雨漏りは発見しにくいため、こうした壁伝いでひろがる雨漏りは気づいた時には内部の木材が腐食を起こしているなど深刻な事態になっていることが多く、建物そのものの耐久性を低下させてしまいます。

壁伝いの雨漏りが起こる原因と補修方法

外壁は外側からサイディングなどの外壁材、防水シート(透湿防水シート)、断熱材、石膏ボード、壁紙という順番になっています。
隙間から侵入した雨水は基本的に下に落ちますが、どこか入り込む隙間があればそこから内部に侵入して壁の中を伝って拡がっていきます。
しかし壁伝いの雨漏りが外壁から発生するとは限らず、屋根やベランダから発生することもあります。
下記は主な壁伝いの雨漏りが発生する箇所です。

外壁のひび割れや変形

外壁のひび割れ

モルタルやサイディングの外壁が経年劣化や地震などの衝撃でひび割れや反りなどの変形が発生することがあります。
そうして生じた隙間から雨が徐々に侵入して内部に拡がっていきます。
ひび割れにはサイズによってパテやシーリング、エポキシ樹脂、モルタル材などで補修を行い、塗料が劣化している場合には外壁塗装を行います。
反りなどの変形を起こしている場合にはビスなどで固定するなどして補修を行います。

外壁やサッシのシーリングの劣化

シーリングの劣化

サイディングにはサイディング同士を繫げる際に生じる隙間や、窓枠やサッシと外壁の隙間を埋めるためにシーリング材が充填されています。このシーリングが劣化して細くなり、ひび割れなどを起こすと生じた隙間から雨が張り込んでしまいます。
シーリングの劣化が原因の場合は、古いシーリングを除去して新しいシーリングを打ち直します。

壁の幕板の劣化

幕板とは、外壁が一階と二階でツートンカラーになっている場合や、同じ外壁材である場合に、つなぎ目を隠し、デザインのアクセントとして境界を作る板のことです。
主に美観的な目的で設置されます。
この幕板は外壁の上から施工しており、外壁との境目にはシーリングがほどこれています。このシーリングが劣化して隙間から雨が侵入して雨漏りが発生します。

ベランダの笠木の劣化

ベランダの笠木の劣化

ベランダには転落防止に三方に壁がありますが、この壁の上や手すりの上に張られている仕上げ材を笠木と呼びます。この笠木が劣化して隙間を埋めるシーリングが劣化して生じた隙間や、板金の隙間、釘のゆるみによる隙間などから雨水が侵入し、内部で下に流れて一階の外壁を劣化されたり、雨漏りを起こすことがあります。
シーリングの劣化の場合はシーリングの充填、笠木そのものが劣化しているときは笠木の交換を行います。

屋根の劣化

陸屋根の防水層の劣化や、水切り板金の不具合や劣化、屋根材や防水シートの劣化などから内部に侵入した雨水が中を伝って外壁に達し、壁の中を伝って雨漏りを起こすこともあります。建物の中は複雑であり、雨はわずかな隙間でも入り込んで中で雨漏りを発生させてしまいます。
原因に合わせて防水工事の施工や、水切り板金の補修や交換、屋根材の補修を行います。
屋根材や防水シートが全体に傷んでいる場合にはカバー工法や屋根葺き替えなど大掛かりな工事が必要なります。

壁伝いの雨漏りによる被害

木材の腐食

雨水が建物の内部に侵入して時間が経過すると木材の腐食が起こりやすくなります。
見えない内部で知らない間に腐食していたというのが一番恐ろしいパターンです。
もしも建物を支える構造材が腐食してしまうと建物の耐久性に関わり、最悪の場合には倒壊してしまう恐れもあります。特に地震時における耐久性に不安があります。
室内になんらかの形で雨漏りの症状がでてくれば、修理することができます。
木材の腐食は年単位で壁伝いに生じる雨漏りが頻繁に起こるような場合、木材が腐食する危険があります。

金属に錆が発生

建物の内部に雨水が侵入すると、RC造の建物では内部の鉄筋が錆びてコンクリートの爆裂など建物を劣化させてしまう恐れがあります。
木造の場合も、木材を固定する釘や、耐震補強金物など様々な金具が使用されています。錆が発生すると強度が保てず、耐久性が低下してしまいます。

シロアリの発生

シロアリの発生

シロアリは湿った木材を好むため、内部の木材が雨漏りによって濡れてしまうとシロアリ発生のリスクが高まります。
シロアリは建物の耐久性を低下させ、試算価値も大きくさげてしまいます。シロアリの駆除には別途大きな費用がかかるため、雨漏りが疑われる際にはシロアリが発生していないかどうかも点検してもらいましょう。

カビの発生

壁の内部に雨水が入り込むと、クロスや壁の裏側にカビが発生するリスクが高くなります。
カビはアレルギー疾患など健康被害を起こすリスクもあるため、もしも急にカビ臭が気になりだしてそれがおさまらない場合、内部で雨漏りが起こっている可能性があります。壁裏にカビが発生していると、雨が降った時にコンセントボックス、スイッチボックスなどから壁裏のカビの臭いがすることがあります。

漏電による火災

漏電による火災

壁の中で雨漏りが発生すると、内部ある配線コードの内部に水が入り込み、漏電が発生するリスクが高まります。
漏電による火災は雨漏り被害の中でも最も恐ろしいものです。

雨漏りを初期に発見するためにチェックする症状

雨漏りの症状

外壁のひび割れや変形、傷がないかどうか

外壁を定期的に点検し、大きなひび割れがないかどうか、反りなどの変形が起きていないかどうかを確認してください。
外壁のひびでも幅3mm以下のものは経過観察でも問題ありません。

外壁やサッシのシーリングが劣化していないか

シーリングの耐用年数は環境にもよりますが5~10年程度です。同じメーカーでも販売時期などによって劣化が早い場合があります。
外壁よりも劣化が早いため、定期的にひび割れなどを起こしていないかどうかチェックされることをおすすめします。

壁や天井にシミがないか

壁や天井に雨染みがある場合、屋根裏や壁で雨漏りが起こっている可能性が高くなります。天井や壁に雨染みを発見したら早めに専門業者に点検をご依頼ください。

壁紙が湿っていたり波打っているなど異常がないか

壁紙(クロス)に水分が入り込むとのりが剥がれてクロスが波打ちます。他にも湿気やカビなどクロスに異変を感じたら一度点検をご依頼ください。
雨漏りは早期発見することで被害を抑えることができます。

サッシ枠や窓枠に雨染みがないかどうか

サッシ枠や窓枠などに雨染みがある場合も雨漏りのサインです。

押し入れや屋根裏、壁裏がかび臭くさないか

初期の段階で発見するためには、見た目の異変よりもカビ臭さなど臭いは重要なサインといえます。
押し入れや屋根裏、壁裏などカビ臭さを感じて続いているようなら雨漏りしている可能性があります。

まとめ

雨漏りが恐ろしいのは、気が付かないうちに内部で進行していることです。
雨漏りは天井から水が落ちてくるようなわかりやすいパターンで起こるとは限りません。
外壁のひび割れや変形、外壁やサッシのシーリングの劣化などが原因で侵入した雨水が壁伝いに移動して、内部の木材を腐らせたり、金属に錆を発生させたり、シロアリやカビの発生、漏電による火災など深刻な雨漏りによる二次被害を起こすリスクがあります。
雨漏りによる被害を抑えるために最も重要なのは早期発見することです。見つけるのが早いほど被害も少なく、修理費用も安く済ませることが可能です。

外壁のひび割れや変形、シーリングの劣化、壁や天井の染み、押し入れや屋根裏のかび臭など雨漏りの症状を見逃さないようにしてください。
確信がもてなくても大丈夫です。専門家がしっかりと調査することで安心することができます。

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