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雨漏りの前兆かも?笠木のこんな症状に注意!

2023/03/02

「笠木」は塀やベランダなどの上部分をカバーしている仕上げ材です。
雨漏りは屋根から発生するというイメージが強いかと思いますが、意外とベランダやベランダの笠木が原因で雨漏りを起こすことがあります。
今回は雨漏りの前触れかもしれない笠木の各劣化症状や、笠木から雨漏りを起こすとどうなるのか、そして劣化した笠木の修理方法などについてご紹介いたします。

笠木の役割

雨漏りの前兆かも?笠木のこんな症状に注意!

笠木はそもそもなんのためにあるのでしょうか?
笠木は転落を防ぐために設置されたベランダなど腰壁の頂点部分に施工されています。
頂点部分は紫外線や日光に晒されやすいため笠木で覆うことで腰壁など躯体の劣化や腐朽を防止しています。
笠木はガルバリウム鋼板、アルミニウム、ステンレスなどの金属や、セメント、人造研出し石など防水性の高い素材で作られていますが、劣化などによって雨漏りを起こしやすい場所でもあります。

笠木から雨漏りを起こすとどうなる?

笠木は金属など防水性や耐久性の高い素材でできていますが、笠木を固定する釘やビスのゆるみなどで隙間が発生するとそこから雨が侵入します。
笠木の下には防水シートなど雨を防ぐ下地材が施工されていますが経年劣化などで傷みがあると下にどんどん雨が染み込んで雨漏りを起こします。

ベランダ裏の軒天の腐食

笠木から染み込んだ雨水は、ベランダ内部だけでなくベランダの裏側まで浸透して腐食を起こします。
ベランダを下から見上げての下側の軒天部分に染みや浮きが見られる場合は、ベランダで雨漏りを起こしている可能性があります。

ベランダ下の室内の雨漏り

ベランダの下が部屋になっているルーフバルコニータイプの場合、笠木などベランダで雨漏りが発生すると、そのすぐ下の部屋の天井や窓枠などに雨染みなどの雨漏り症状が見られます。
バルコニーの下の部屋に雨漏りの症状が見られる場合にはベランダでの雨漏りを疑ってください。

躯体の腐食

笠木からの雨漏りに気づかずに放置してしまうと、内部に侵入した水分によってベランダや外壁の構造材が腐食を起こしてしまいます。
内部は見えないため、雨漏り修理のために笠木をはがしたところ内部がボロボロに腐食してしまっていたというケースもあります。
症状に気づいたら早めに修理を検討してください。

笠木の雨漏り注意信号

笠木は普段それほど注意してみないため、雨漏りの前兆となるサインを見逃しがちです。
雨漏りにつながる下記のような笠木の劣化にご注意ください。

笠木の釘のゆるみ

笠木を躯体に固定している釘やビスは経年劣化によって少しずつ緩んでくることがあります。
特に側面からではなく釘を真上から打ち込んであるタイプは、隙間があると水が入り込みやすく、雨漏りを起こしやすくなっています。これは築15年以上経過している住宅に見られます。釘やビスの周囲には隙間を防ぐためにシーリングが施工されていますがそのシーリングの劣化にも注意してください。

ずれなどによる隙間がある

腰壁が長い場合には、いくつかの板金を繫いで施工されています。その継ぎ目部分が経年劣化によってずれや歪みを起こして浮くことがあります。
金属は熱によって膨張し、温度が下がると収縮を起こします。この繰り返しで少しずつ変形を起こし、釘のゆるみにもつながります。
ずれや歪みによる隙間から雨が入り込んで雨漏りの原因になってしまいます。

シーリング材の劣化

ベランダの笠木の継ぎ目の劣化

笠木の継ぎ目や釘やビス、そして笠木と壁の接する部分には隙間を埋めるためにシーリング材が充填されています。しかしシーリングは紫外線によって劣化しやすく、数年で硬化やひび割れなどを起こします。隙間を埋めるシーリングが劣化するとそこから当然雨水が入り込んでしまいます。

錆の発生

笠木は金属製のものが多く、金属は水を通さず耐水性や耐久性の高い素材です。
とくにガルバリウム鋼板は錆を防ぐめっきが施されており錆びにくい金属です。しかし傷がつくとそこから錆びやすく、錆は放置しているとどんどん広がり、やがて笠木に穴を空けてしまいます。

内部結露の発生

外側からは判明しずらいですが、笠木継ぎ目部分や躯体との接合部など周辺に隙間がなく、笠木が密閉状態になっていると、内部に入り込んだ水分や湿気の逃げ場がなくなり内部結露を起こしてしまいます。
築年数の古いタイプの笠木の中には隙間をすべてシーリングで埋める密閉式が用いられていましたが、現在では笠木と躯体である腰壁の間に隙間を設けるオープン形式が主流になっています。ご自宅の笠木が密閉タイプの場合は内部結露にご注意ください。

劣化した笠木の補修方法

シーリングの充填、釘やビスの締め直し

新しいシーリングの充填

シーリングが劣化している場合には、古いシーリング材を除去して新しいシーリング材を充填します。
躯体の腐食などが起こっていない場合には、雨水の侵入箇所を塞いで対応します。
また釘やビスが緩んでいる場合には打ち直しや締め直し、打ち換えを行い、隙間をシーリング材で処理します。

笠木の交換

笠木自体が変形を起こしていたり、全体に錆が広がっている場合には笠木を交換します。

躯体の補修

笠木の下地や笠木の下の木材部分まで腐食している場合には、腐食している木材部分の張り替えも必要となります。
新しい木材には木材用防腐剤を塗布し、笠木の角や取り合い部分には防水部材で保護します。
躯体に施工されている防水シートが傷んでいる場合はそちらも交換を行います。

まとめ

笠木はベランダなどの腰壁の上部にあり、躯体部分が劣化しないように保護しています。
しかし笠木が劣化を起こすと隙間から雨水が侵入して躯体を傷め、また軒天の腐食や下の部屋への雨漏りなど様々な症状が発生します。
笠木の釘のゆるみやズレによる隙間の発生、シーリングの劣化など各劣化症状にご注意ください。
もしもこうした劣化のサインがみられたら、雨漏りによる腐食を内部で起こしている可能性があるため早いうちに専門業者にご相談ください。

横浜市での笠木の修理や補修は福田総業にご相談ください。

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