現在でも非常によく使用されているコロニアル(スレート)屋根。
経年で劣化するとひび割れや欠損が起こることがあります。
劣化の状態によって部分差し替えや場合によっては葺き替えなど様々な修理方法があります。
修理方法によって大きく値段が異なってきます。
今回はコロニアルの差し替えなどの部分修理やカバー工法など全体的な修理の費用の相場、部分修理か全体修理かの判断基準などについてご紹介します。
コロニアルの部分差し替え修理など部分補修の費用相場
コロニアル(スレート)屋根は、セメントが主成分で4.5mm~6mm程度の薄い屋根材です。
スレートは4本の釘で1枚のスレートを固定しているため、強風であおられたり、水を吸って膨張収縮を繰り返すことでひび割れが起こることがあります。
差し替えやひび割れの修理費用相場
ひび割れの補修工事の費用相場は5,000円~/枚、スレートを部分的に差し替える差し替え工事は5,000~30,000円/枚が目安です。
高所作業のため別途足場費用が必要になります。
コロニアルの屋根材が一枚剥がれたり、ひびが入っていてもすぐに雨漏りするわけではありません。
下にある防水シートが劣化していなければ、雨水が野地板などに侵入することを防いでいるからです。「スレート屋根が剥がれている、めくれているからすぐに工事しないと雨漏りする」などという業者には注意してください。
アスベストの有無によって価格が変わります
コロニアルは製造時期によって強度が異なり、アスベストが社会問題になりはじめた頃にアスベストなしで製造されたスレート屋根は、強度が足りず、ひび割れや剥離が起こりやすい製品があります。
「ニューコロニアル」などアスベスト含むコロニアル屋根を交換する際には、アスベストの処理費用が必要となります。
棟板金の交換
コロニアル屋根の部分修理には他にも棟板金の交換があります。築10~20年で屋根の頂点にある棟部分を固定して雨の侵入を防いでいる棟板金が劣化して釘がゆるむ、板金が浮くなどの劣化が発生します。
棟板金交換の費用相場は5,000~8,000円/mです。(別途足場代が必要)
コロニアルの屋根塗装の費用相場
コロニアルは新築当時には塗装がされており、塗料の膜が防水の機能を果たしています。
しかし紫外線や風雨の影響でこの塗膜は劣化するため、築10~20年で塗装による補修が必要となります。
屋根の塗装費用は、使用する塗料のグレードによって左右され、おおむね2,000~5,000円/㎡、一般的な二階建ての住宅では約40~70万円が平均相場です。
コロニアルの葺き替えなど全体補修の費用相場
屋根材全体が傷んでいたり、耐用年数を過ぎた場合には屋根の全体補修が必要となります。
コロニアル屋根のリフォームは、古い屋根材はそのままで上から新しい屋根材を施工するカバー工法が一般的です。
屋根材の劣化が進んで、ボロボロになっている、雨漏りで野地板まで傷んでいるような場合には葺き替え工事を行います。
コロニアルのカバー工法の相場は5,000円~10,000円/㎡、使用する屋根材によって異なりますが、一般的に80万〜160万円が相場。
コロニアルの葺き替え工事の相場は12,000円~/㎡、使用する屋根材にもよりますが、一般的に約140~200万円が相場です。
部分修理か全体補修の判断基準
コロニアル屋根の劣化がひび割れや欠け程度なら安くで済ませることが可能です。
大きな工事であるほど工事費用は高額になります。
部分補修だけで済む場合はもちろんそれにこしたことはありませんが、本来なら大きな工事が必要なのに部分費用で済ませてしまうと屋根の劣化そのものが改善されていないため、せっかく行った部分修理の効果が得られないだけではなく、
数年後に結局大きな工事が必要になってしまうということもあります。
以下のような場合には全体補修が必要です。
・築20年以上、あるいは最後にリフォームしてから20年以上経過している場合
・雨漏りの被害が大きい場合
コロニアル屋根の耐用年数が約20~30年といわれており、築20年以上経過しており一度も屋根をリフォームしていない場合には夜宴そのものの寿命がきているため、部分補修をしても次から次へと問題が発生してイタチごっこになる可能性が非常に高いです。この場合、一気に屋根リフォームをしてしまった方がトータルでかかるコストも安くなります。
雨漏りが野地板まで進行しているような場合には、下地の補修が必要です。雨漏りは早めに補修をしないと躯体の劣化やシロアリに発生など深刻な被害に発展してしまいます。
築10年以内でまだ屋根が新しい場合や破損が部分的な場合には部分補修が適しています。
火災保険が利用できる可能性も
スレート屋根の破損が、強風など自然災害によるものである場合には、ご加入の火災保険が適用される可能性があります。
火災保険が適用されれば場合によって無料で修理できる可能性もあるため、一度ご加入の保険の担当者にご相談ください。
ただし破損が経年劣化による場合には適用されないのでご注意ください。
火災保険の申請には施工現場の写真や見積書が必要となります。火災保険の申請に詳しい慣れた修理業者に依頼するとスムーズに進行するでしょう。
まとめ
コロニアル屋根の修理や修理費用は、破損や劣化の程度によって異なります。
修理方法には差し替えなどの部分補修、屋根塗装、葺き替えやカバー工法などの全体補修があります。
コロニアル屋根の差し替えは少額で済みますが、築20年以上経過して一度もメンテナンスしていない場合や雨漏りの被害が大きな場合には部分修理よりもカバー工法などの全体修理が適切な場合があります。
コロニアル屋根の修理をお考えの方は、屋根修理業者の屋根の無料診断を利用して屋根の状態を確認した上で適切な修理方法を相談してみるといいでしょう。
横浜市でコロニアル屋根の差し替えなどの部分補修やカバー工法などの全体修理をお考えの方、一度福田総業までご相談ください。