こんにちは。横浜市港南区の雨漏り修理・屋根修理の専門店「福田総業」の広報担当です。
新築の時はピカピカだった家の屋根も、築10年を超えてくると色褪せなどの他に、苔やカビが生えることがあります。
なんとなく気になるものの放置している方もおられるのではないでしょうか。
屋根に苔やカビが生えていると見た目が悪くなるだけではなく、屋根材を傷め、建物の劣化を早めてしまいます。
今日は屋根に苔やカビが生える理由と放置するリスクについて、そしてメンテナンス方法についてご紹介します。
屋根に苔やカビが生える理由
新築当時は屋根には塗装が施されており、塗装の作る膜が屋根を水から守っています。
この塗膜が紫外線などで劣化して機能が低下すると防水性がなくなり、苔やカビが生えやすくなります。
日当たりの悪い北側に特に発生しやすいですが、屋根の全面に生えているケースも見られます。
これは苔やカビの中には太陽光を好む種類もあり、そのタイプのものが繁殖しているためです。日当たりの悪いところと良いところでは生えている種類が異なります。
苔の生えやすい屋根材や場所
屋根材によっても生えやすさが異なり、特にセメント瓦やスレートは苔やカビの生えやすい屋根材です。
特にスレート材は主な材質がセメントであり、建材そのものには防水性がありません。塗料の防水性が低下するとスレートのセメントは吸水性が高いため水を含み、苔やカビが生えやすくなります。
またセメント瓦やスレートは表面に凹凸があるため、この凹凸に水が溜まってより苔やカビが生えやすくなっています。
粘土瓦の屋根でも、土が隙間に堆積してそこに苔やカビが発生することがあります。特に日当たりの悪い箇所ではより生えやすくなります。
また、家の近くに森など苔の繁殖している環境が近くにあると、苔の胞子が飛んできて屋根に苔が生えやすくなります。
カビと苔の違いは?
苔は植物で、成長するには水分と日光が必要です。光合成によって成長するエネルギーを確保でき、日陰など光の弱い環境でも光合成ができます。
色は黄緑から深緑まで緑系統の色をしています。日当たりのいい場所でも日陰でも繁殖しますが、水分の高い高温多湿の環境でより繁殖力が高まります。
カビは苔や藻とは異なり微生物の一種で菌類であり、常に空気中に存在しています。空気中を漂うカビは、物質に付着して適当な水分や温度条件がそろうと発芽して菌糸を伸ばして育成します。
カビの育成は日光を必要としないことが特徴で、埃などを栄養として湿度が70%以上の湿った環境で繁殖します。
そのため埃が多く水分で湿った場所によく見られ、特に軒天の部分や雨漏りを起こしている家の屋根裏や内部によく見られます。
枯れた苔や藻を栄養素として外壁や屋根で繁殖することもあります。
苔やカビを放置するリスクとは?
屋根材の劣化が促進
屋根や外壁、軒天などに生えた苔やカビを放置していると胞子によってどんどん繁殖していきます。
苔が根を張ってしまうと屋根材そのものの劣化が促進されて屋根の寿命が縮んでしまいます。
また苔やカビが生えるとその場所は常に水分を含んだ状態になるため、屋根材自体が傷みやすく、常にダメージを受けている状態となってしまいます。
脆くなった屋根材はやがて角が割れやすくなったりひび割れを起こしやすくなります。
屋根の内部まで劣化
屋根が常に水分を含んでいると屋根の内部まで湿気を帯びるようになったり、ひび割れや欠けを起こすとそこから雨水が侵入して、雨漏りから最終的に守っている防水シートや下地の木材にまで影響がでるようになってしまいます。
防水シートの劣化は雨漏りに直結します。また木材まで傷んでしまうと屋根全体の葺き替え工事が必要となり高額の修理費用がかかります。
苔やカビを除去するには?
苔やカビが屋根や外壁の表面についている場合は、高圧洗浄を行うことで除去できます。
もしも中まで根が張っているような場合には苔やカビを分解する成分を持つバイオ洗浄で対応します。
自分でされる場合には、手を伸ばせば届く範囲であれば、中性洗剤を薄めたものをやさしく柔らかいスポンジやブラシでこすることで落とすことができます。
その場合、飛び散った洗剤が目や肌にかからないように十分に注意してください。
屋根に登っての作業は苔やカビによって滑りやすく、さらに洗剤や水を散布することで余計に滑りやすく大変危険な作業のため絶対におやめください。
苔やカビを防ぐためには?
外壁の周辺にものを置かない
カビや苔を完全に防ぐことは難しいですが、生えにくくすることは可能です。
外壁の風通しをよくするために、外壁の周辺には物を置いたり植物を植えないようにすることも一つの手段です。
また家を建てる時にも複雑な形状にせず、シンプルで手入れのしやすいものするのもいいでしょう。
定期的にチェックする
外壁など見える場所であれば定期的に目で確認してコケやカビが生えていないか確認しておきましょう。
屋根は上って確かめるのは危険なのでやめておいてください。遠方からや、下屋があれば下屋の状態を確認して大屋根の状態を推測できます。
クラックや塗料の色褪せがあるようなら防水性が低下しているサインなので早めに塗装を依頼しましょう。
塗装で塗り替えを行う
特に日陰になった場所ではコケやカビは生えやすくなります。
屋根塗装や外壁塗装は10~15年で行うのが目安です。塗装を行うことで塗料の防水機能を回復し、カビや苔を生えにくくすることができます。
高圧洗浄で苔やカビを除去した後には、屋根塗装や外壁塗装を行って防水性を回復することが重要です。
もしも洗浄だけして何もしないとすぐにまた苔やカビが発生してしまいます。
苔やカビを再発したくないという方にはバイオ洗浄を行うと再発しにくくなります。
塗料の中には防苔・防カビの性能を持ったものも多くあります。そうした塗料を選ぶことでより再発を防ぐことが可能です。
苔やカビの生えにくい素材に変更する
もしも何度も生える苔やカビに悩まれていて屋根材そのものが劣化している場合には、葺き替えやカバー工法によって苔やカビの生えにくい屋根材にするのも有効です。
金属製のガルバリウム鋼板の屋根は汚れもつきにくく、表面がツルツルしたデザインのものを選ぶことでより苔やカビが生えにくくなります。
まとめ
苔やカビは美観を損なうだけではなく、放置すると建物そのものの耐久性も劣化させてしまいます。
苔やカビを発生させないためにも、特にスレートやセメント瓦の屋根では定期的な塗装によって防水性を回復することが重要なメンテナンスとなります。
屋根のリフォームによって苔やカビの生えにくい屋根材にするのも有効な手段です。
横浜市や近郊にて屋根や外壁のカビや苔にお悩みの方、福田総業までご相談ください。
現在の状態を調査して最適なご提案をいたします。