スレート(コロニアル)屋根とは?製造年代別特徴やメリットとデメリットについて

2022/07/07

こんにちは。横浜市港南区の雨漏り修理・屋根修理業者「福田総業」の広報担当です。
「スレート屋根」は「コロニアル」や「カラーベスト」とも呼ばれる人気のある屋根材で、ここ横浜でもよく屋根に使われています。

今日はこの「スレート」について屋根材の特徴や販売年代別の特徴、そしてメリットやデメリット、販売された時期別のアスベスト含有の有無、メンテナンス方法についてご紹介いたします。
スレート(コロニアル・カラーベスト)の特徴が知りたいという方はぜひ参考にされてください。

スレート屋根とは?

スレートとは

本来スレートとは石(粘板岩)を指し、石でできたスレートを日本では天然スレートと呼びます。
古くからヨーロッパの建築材料として使用されてきましたが天然石を使用していることもあり価格も高く、大量生産できないため日本の住宅ではほとんど使用されていません。
一般的な住宅の屋根に使用されているのは、セメントを主成分としてそこに繊維状の素材を混ぜて薄い板状にした「化粧スレート」です。
昭和36年に久保田鉄工株式会社(現ケイミュー株式会社)が販売開始して以来、化粧スレートは工場で大量生産が可能で、施工しやすく、軽量なため爆発的に普及しました。
セメントが主成分なため吸水しないよう施工時に塗装を行い塗膜で保護します。

戸建て住宅ではケイミューの販売する「カラーベスト」というシリーズ名や、その中の「コロニアル」という商品名で呼ぶ人も多くおられますが、基本的には同じものを指しています。

東日本ではコロニアル、西日本はカラーベストとよぶ人が多いようです。

ケイミュー公式サイト:COLORBEST|屋根材|外壁材・屋根材・雨といのケイミュー

スレート屋根の年代別特徴

スレートは製造された年代によって性能や性質が異なります。

1 第一世代スレート(~1990年ごろ)

アスベスト規制前の時代です。
アスベストは耐久性に優れており、規制前には多くの建材に使用されていました。そのため割れにくくて寿命は長めです。
すでに販売中止となっていますが、この時期のスレート屋根を使用されている場合、アスベストの処理に費用がかかるため葺き替え工事の費用が高額になってしまいます。
【耐久性】30~40年前後

2 第二世代スレート(1990年前半~2000年前半)

アスベストが含まれないスレート(ノンアス)です。アスベストが人体や環境に有害であるとの指摘から、各メーカーがアスベストの代わりに別の素材を用いて様々なスレート屋根を製造・販売していました。
アスベストの代わりに繊維質などを混ぜて成型しています。アスベストを含まない分、第一世代よりも耐久性に劣り、割れや欠けなどの不具合が多い傾向にあります。
コロニアルNEOや、ニチハのパミールセキスイかわらUレサスなどが該当します。
【耐久性】15~20年前後

3 第世三代スレート(2008年以降)

第二世代を改良したスレートで、アスベストを含まず、耐久性が向上しています。
【耐久性】20~30年前後

スレート屋根がアスベストを含んでいるかどうか詳しい見分け方は下記を参照ください。

スレート屋根のメリット

スレート屋根のメリットには以下のものがあります。

軽量

スレート屋根は厚さ5mm程度の薄さで、粘土瓦に比べると約1/2の重さであり比較的軽量な屋根です。屋根が軽ければそれだけ建物への負荷も少なく、地震の時の揺れも軽減されます。

価格が安い

スレートが人気な理由に屋根材の中では価格が安いことがあげられます。瓦屋根やガルバリウム鋼鈑に比べると1㎡あたり5,000円〜8,000円と安く導入できます。

施工性に優れる

スレート屋根は日本の屋根の中での普及率が高く、施工できる業者が多いのもメリットです。メンテナンスの際に業者を探すのが楽であるといえます。

カラーバリエーションや平板・波型などデザインも豊富

スレートには多くのカラーバリエーションが用意されており、形状も平板・波型など選択肢が多いため、お好みのデザインを実現しやすい屋根です。

スレート屋根のデメリット

スレート屋根のデメリットには以下のものがあります。

薄い板状のため欠けやすく割れやすく、耐久性に欠ける

瓦やガルバリウム鋼鈑などの他の屋根材に比べるとスレートは耐用年数が15年〜20年と短くなります。
導入時にはコストを抑えることが可能ですがほかの屋根材よりも早いサイクルで葺き替えやカバー工法などのリフォームが必要となります。

瓦屋根に比べると断熱性に劣る

瓦は粘土でできており高い断熱性能を持ちますがスレートは薄く、素材もセメントが主となるため断熱性には劣ります。
また下地との間にわずかな隙間しかないため空気層も小さくその分断熱の機能も低くなります。

屋根材そのものに防水機能がなく、定期的な塗装が必要

スレートの主な素材はセメントのため防水の機能がありません。
そのため表面を塗装して塗料の膜で防水性を持たせて保護しています。塗装は塗料の種類にもよりますが10年程度で劣化します。
劣化するとスレートは吸水性が高いため雨水を吸い込み、吸水と乾燥を繰り返すことでひび割れを起こしてしまいます。そのため定期的なメンテナンスが必要です。

スレート屋根のメンテナンス

スレート屋根は屋根材そのものに防水機能がないため、定期的な塗装によるメンテナンスが必要となります。
塗料の種類にもよりますが、新築から約10年が経過したら塗装によるメンテナンスを検討してください。
また、築10年〜15年が経過したら棟板金が劣化してきますので一度点検を受けてみてください。

スレート屋根の寿命は約20~30年です。
築20年〜30年が経過したら屋根そのものが傷んできますので、葺き替え工事やカバー工法を検討してください。
スレートは下地が傷んでいなければ、金属屋根でカバー工法を行うのが一般的な屋根リフォームです。
スレート材の下に敷かれている防水シートも寿命を迎えるころなので同時に交換・新調することで屋根の防水性が高まり、建物そのものの寿命が延びます。

スレートの葺き替え時期については下記の記事をご参照ください。

まとめ

スレートは価格も安くデザインも選べるため人気の屋根ですが、材質が主にセメントのため定期的なメンテナンスをしないと寿命より早く傷んでしまいます。また販売された時期によってはアスベストを含んでいる可能性があります。
横浜市でスレート屋根の塗装や葺き替え、カバー工法をお考えの方は一度ご相談ください。
福田総業では屋根の無料点検を行っていますのでお気軽にお問合せください。

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