50年の高耐久性が魅力!ステンレス屋根のメリットデメリットをご紹介

2023/04/07

せっかく屋根の葺き替えなど屋根のリフォームを行うなら、なるべく長持ちして、メンテナンスの手間がかからない屋根がいいとお考えの方もおられるのではないでしょうか?
瓦は50年を超える耐久性をもちますが、その重量がネックとなります。
最近では瓦ほどではないものの軽くて耐久性のある金属屋根・ガルバリウム鋼板SGLが注目されてシェアをのばしています。
金属屋根の中でもガルバリウム鋼板よりさらに高い耐久性をもつステンレス屋根について、特徴やメリット・デメリット、ガルバリウム鋼板との違いについてご紹介します。

ステンレス屋根のメリットデメリットをご紹介

ステンレス鋼板屋根とは?

ステンレスは鉄に炭素1.2%、クロム10.5%を混ぜた合金であり、特徴は錆びにくさにあります。
ステンレス鋼板屋根はこのステンレスを基材として、表面にシリコンポリエステル樹脂系塗料を塗装・焼き付けした屋根材です。
シリコン変性ポリエステル樹脂を2度塗り2度焼付け処理しているため、耐候性が非常に高く、耐食性に優れ、耐用年数は50年とされています。
長い耐用年数を持ちますが、施工に技術が必要なことと、価格が高価なこともあって普及率は高くありません。

ステンレス鋼板とガルバリウム鋼板の違い

上記にもあるように、ステンレス鋼板の耐用年数は約50年で、ガルバリウム鋼板の耐用年数は約20~30年と約2倍近い差があります。
しかしその分値段が高価であり、ガルバリウム鋼板が6,000~9,000円/㎡であるのに対し、ステンレス鋼板は10,000~14,000円/㎡であり、価格も2倍程度代わってきます。
そのため工事費用が高額になりますが、ガルバリウム鋼板が葺き替えを20年程度で行うとすると、長い目で見ればメンテナンスの手間やランニングコストを削減することができます。
ただ表面の塗装についてはガルバリウム鋼板と同等のため、色褪せなど塗装の色を保持したい場合には塗装が必要となります。
しかし塗装をしないと錆びるというわけではなく、主に美観目的となります。

ステンレス屋根のメリット

錆に強い

ステンレス

ステンレス屋根のメリットは前述のように高い耐食性にあります。
鉄は酸素や水に触れると酸化して錆を発生します。ステンレスは、鉄よりもイオン化しやすいクロムを混ぜることでクロムが鉄よりも先に酸化し、酸化皮膜という保護膜を形成します。表面に傷がついてもこの保護膜を形成するため錆びにくい性質を持っています。
とはいえまったく錆びないわけではなく、他の金属の錆が付着することで錆が発生する「もらい錆」が発生することがあります。

軽量である

ステンレスは軽い素材であり、暑さもガルバリウム鋼板とほぼ同等の0.35mmです。
そのため屋根に使用すると屋根そのものが軽くなり、建物の耐震性を向上できます。

耐用年数が長い

ステンレス屋根は、その高い耐食性と耐候性から耐用年数が約50年であり、メンテナンスもほとんどかからないため、ランニングコストを低減できます。
たとえば、屋根の面積が広く、葺き替えを何度もしたくない、ランニングコストを抑えたい場合には向いています。
最近では神社仏閣や東京国際展示場など大きな建物にて採用されているケースがみられます。

ステンレス屋根のデメリット

施工費用が高額

ステンレス鋼板は施工に技術が求められることと、屋根材そのものが高額なことによってどうしても一度に必要な施工費用が高額なってしまいます。
また電食を防ぐために、留め釘や雪止め金具など使用する接合材もステンレス製となるためそちらの費用もかかってきます。
ガルバリウム鋼板と比べると2倍や場合によってはそれ以上かかることもあります。

防音性や断熱性に劣る

これはガルバリウム鋼板にも共通する点ですが薄い金属材なので、瓦やスレート材と比べると雨音が気になることがあります。
また金属のため、夏場には表面が高温になり、室温が上昇して暑さを感じやすくなります。
最近では遮音や断熱の機能がついたステンレス製の屋根材も販売されているため、気になる方はそうした製品を検討されてみてください。

ステンレス屋根材の主な製品

月星スワンカラー

日新製鋼の「月星スワンカラー」は耐食性・耐候性に優れたSUS304ステンレス鋼板に樹脂を焼付塗装しており、耐久性と加工性に優れたステンレス外装材です。
屋根材だけではなく、外壁材としても使用可能です。
日射反射率が濃色で33~38%、中間色で39~50%と高い遮熱特性を持ちます。赤外線を効率よく反射することで表面温度の上昇を抑えます。

アルスターステンレス

同じく日新製鋼の「アルスターステンレス」は溶融アルミニウムめっきステンレス鋼板です。
アルミニウムめっきは、アルミニウムが傷がついた時に鉄よりも早く溶け出して傷部を保護する犠牲防食の作用があります。
ステンレスのクロムによる酸化皮膜と、めっきのアルミニウムよる犠牲防食作用によって高い耐食性を持ち、海沿いの地域でも使用が可能です。
東京国際展示場東展示棟や、貝塚市市民文化会館等で使用されています。

ステンレス屋根の施工事例

スレート屋根からステンレス屋根へカバー工法を行った施工の事例をご紹介します。

ステンレス屋根を使用したカバー工法

カバー工法施工前部分補修した形跡あり

施工前はスレート屋根で、部分的に補修もされておられました。
築年数は約16年で、お客様が屋根を替えたいというご希望で、予算が合えばステンレスにしたいとのことでした。

ステンレス屋根にてカバー工法施工後ステンレス屋根にてカバー工法施工後

下地までは劣化していなかったので、ステンレス屋根「GMルーフ220」にてカバー工法を行いました。

現場住所 横浜市港北区日吉本町
築年数 約16年
施工内容 カバー工法
使用屋根材1 GMルーフ220

屋根の耐久性が大きく向上し、これからのメンテナンスの手間や費用を抑えることができます。

まとめ

ステンレス屋根は耐用年数が50年と、大変丈夫な屋根材です。
金属屋根なため軽量であり、錆びにくいためメンテナンス費用も抑えることができることができます。
しかしその反面、施工費用が高価であり、防音性などが劣るデメリットがあります。
現在では公共施設など、屋根面が大きく、何度も葺き替えを行うにはコストがかかるようなケースで使用されています。
一度に施工費用がかかってもトータルのコストを抑えたい方には向いているといえます。
金属屋根の施工を行えるのは板金工事業者です。

横浜市でステンレス屋根にご興味がある方は、福田総業までご相談ください。

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