横浜で雨漏り修理をお考えの方へ|塗装で「直る雨漏り」と「悪化する雨漏り」の決定的な違い

2022/09/07

お客様から、「雨漏り修理を依頼した時に、『屋根塗装と外壁塗装』を行えば直りますと業者に言われたんだけど本当なの?」という疑問をお伺いすることがあります。
雨漏り調査を行った結果、雨漏りの原因が外壁の場合は、外壁塗装で直ることもあります。
しかし塗装をすれば必ず雨漏りが直るというわけではありません。
お金をかけて塗装したのに雨漏りが直らないということも実はよくある話です。

今回は塗装で雨漏りが直らない原因や理由について現場の事例をふまえながらご説明します。

屋根塗装

雨漏りが塗装で直らない原因は?

雨漏りの原因は屋根や外壁だけではない

雨漏りの原因は多岐にわたり、発生箇所も一つではなく複数にまたがっている場合もあります。
まずはしっかりと雨漏り調査をして、どこから雨漏りを起こしているのか、雨水の侵入ルートを突き止めることが重要です。屋根や外壁以外にもバルコニーやベランダ、サッシや窓など様々な場所が考えられます。

信頼できる業者であれば、「〇〇が原因で〇〇から雨漏りをしています」と明確に理由を説明してくれます。もしくは「複数から雨漏りしている可能性があるため何度か調査が必要です」と正直に伝えてくれます。
もしも具体的な説明もなしに「屋根塗装と外壁塗装をすれば直ります」というような業者は信用ができないといえます。

塗装の目的は表面の雨水からの保護

そもそも外壁塗装や屋根塗装の目的は、建物の美観の回復と、塗料が作る膜によって防水層を作って屋根や外壁を雨水などから保護することです。
防水層を作るなら雨漏りも直るのでは?と思う方もおられるかもしれませんが、あくまでも塗装は中に水を侵入させないための「予防」です。

屋根の雨漏りを防いでいるのは防水シート(二次防水)

屋根は、下地材(野地板)の上に防水シートがあり、その上にスレート、ガルバリウムといった屋根材、そして屋根材の上に塗装を行うという構造になっています。
一番の上の屋根材が「一次防水」で、まずここで雨の侵入を防ぎます。その下のルーフィングと呼ばれる防水シートが「二次防水」で、雨を下地材や躯体に侵入させない最後の砦として重要な役目を負っています。

すこし屋根材が剥がれたくらいでは雨漏りをしないのは、この防水シートが文字通り水を防いでいるからです。
屋根が雨漏りを起こしている場合には、この防水シートが破れたり劣化していることが多いです。
雨漏りを止めているのは表面の塗装ではなく、二次防水である防水シートです。そのためシートが劣化している場合、いくら塗装をしても雨漏りは解決しません。
築20年を超えている場合、この防水シートが寿命を向かえていることが多いため、塗装よりもカバー工法などが必要なケースがほとんどです。

雨仕舞によって雨を排出している

屋根は実は完全に隙間がない状態になっているわけではなく、例えばスレート材の重なり部分には隙間があり、ここから入った雨水が一段下の隙間から排出される構造になっています。

このように雨を排出する仕組みを雨仕舞といいます。
雨仕舞は、水を止めるだけでなく、中に入った水をいかに外に出すか、水の流れを考えて以下に排水させるかという知識が必要です。
例えば塗装業者が屋根のスレートの隙間を埋めてしまったために雨仕舞が機能しなくなり雨漏りしてしまったというケースや、雨仕舞の施工不良によって雨漏りするケースなどもあります。
雨仕舞について詳しくはこちらをご覧ください。

他にも建物の異なる部材同士が接する取り合い部分からも雨漏りは発生しやすくなっています。
このように見ると雨漏りの発生原因は塗装はあまり関係ないところで発生するケースが多く、特に屋根塗装で修理できる雨漏りというのは、多くの場合ありえないといえます。

不適切な屋根塗装で雨漏りが起こることも

スレート材の重なりに隙間があることをご紹介しましたが、屋根塗装を行うとこの隙間が塗料でふさがってしまいます。
そのため、隙間がふさがらないように縁切りという作業が必要です。塗装業者の中にはこの縁切り作業を行わない業者もいます。縁切りをしないと水が中にこもってしまい、雨漏りが発生してしまう原因になります。
実際に縁切り不足によって雨漏りを起こしている屋根に、葺き替えを行ったこともあります。

塗装して6年で雨漏りが発生してしまった事例(葺き替え工事)

こちらの事例では、築30年で6年前に塗装をされたスレート屋根が、縁切りされておらず野地板まで腐食を起こしてフカフカになっており、雨漏りを起こす寸前となっており、葺き替え工事を行いました。

タスペーサーの役割や重要性について詳しくは下記の記事もご覧ください。

【実例】塗装をしても雨漏りが止まらなかった・雨漏りが起こってしまったケース

横浜市|塗装を依頼しても直らなかったプレハブ住宅の雨漏り修理(結露解消)

こちらの事例では、1階リビングの窓から雨漏りしており、塗装会社に依頼したところ屋根が原因と言われて屋根塗装を行っても改善されませんでした。
その後何社か依頼されましたが原因がわからず改善されなかったとのことです。
調査を行ったところ、プレハブ住宅の断熱材なしの金属屋根材という構造上の問題で大量の結露が発生し、それが雨漏りのような症状を起こしていました。
改善のために屋根の上から垂木を組んで断熱材と野地板を敷いて上から立平葺きを行い、屋根の構造を二重にすることで改善しました。

垂木の施工断熱材の施工

屋根の上から垂木を組み、スタイロフォームという断熱材を敷き詰めます。

屋根下地の施工エコルーフの施工セキスイプレハブカバー工法施工後

上から野地板、ルーフィング、そして屋根の傾斜に合わせて立平葺きを施工しました。

こちらの例にように、雨漏りのような症状であっても実は結露だったということもあります。
そのため家の構造全体をよく見た上で、原因を考え、調査を行う必要があります。

横浜市栄区|塗装会社に雨漏り修理を依頼しても直らなかった縁切り不足による雨漏り〈葺き替え工事〉

こちらの事例では、雨漏りが発生して知り合いに塗装業者に依頼されましたが雨漏りが改善されないので弊社にご依頼いただいたケースです。
雨漏りの原因は、塗装の際に縁切り(タスペーサーの設置)が行われていなかったことが原因でした。

トイレの雨漏り二階の和室の雨漏り

二階の室内の天井と、トイレの天井から漏水が見られました。
下地まで腐食していたため、葺き替え工事を行いました。

裏側に水の染みた後がある裏側に水の染みた後がある

屋根材を剥がすと裏面まで入り込んだ水が行き場をなくして滞留していました。

ルーフィングの施工屋根材の施工棟板金の施工

屋根材を撤去したあと、新しい野地板を被せて、防水シートも新しいものを施工します。
そして新しい屋根材を施工して無事に雨漏りも収まりました。

さきほどの項目にもありましたが塗装工事を行ってかえって雨漏りが発生した、悪化した事例もよく見られます。
正しい工法を適切に行う業者に依頼することが、お家を守るためにも大変重要です。

特殊な「外壁防水塗装」で雨漏りが直るケース

「塗装では雨漏りは直らない」と言われることが多いですが、外壁が原因の雨漏りに限り、特定の防水機能を持った塗装工法で解決できる場合があります。その代表例が、タイル外壁の雨漏りを止める「セブンS工法」です。

横浜市港南区|外壁タイルからの雨漏り修理をセブンS防水で解決した事例

何度も修理を繰り返しても直らなかったタイル外壁の雨漏りを、専用の防水塗装で解決した事例をご紹介します。
こちらはタイル外壁の複数箇所からの雨漏りを起こしていました。近所の工務店に何度も修理を依頼したが改善されず、費用だけがかさんでいてご相談をいただきました。雨漏りの原因は、タイル表面の劣化、エフロレッセンス(白華現象)の発生、および目地コーキングの破断でした。
コーキングの全面打ち替えと外壁防水材「セブンS」による塗装を行いました。

タイルのエフロレッセンス既存コーキングの撤去

タイルが劣化してエフロレッセンスが発生していました。劣化したコーキングを撤去して打ち替えます。

セブンSシーラーの塗布セブンSの吹き付け

セブン工法にて塗装を行います。洗浄後にセブンSシーラーを塗装し、セブンSを二回吹き付けた後、トップコートを塗布して外壁全体の防水機能を回復しました。

なぜこのケースでは塗装で直ったのか?

通常の「色を塗るだけの塗装」とは異なり、セブンS工法は透明な防水膜で外壁全体を包み込む「外壁防水」だからです。このように、「どこから漏れているか」を正確に特定し、その原因に合致した「防水性能を持つ塗装」を選択した場合に限り、塗装による雨漏り修理は成功します。

【チェックリスト】塗装で直る雨漏り、葺き替えが必要な雨漏り

「雨漏り=塗装で直る」と思われることもありますが、実際には建物の劣化状況によって最適な修理方法は全く異なります。

1. 塗装で直る可能性があるケース

塗装の本来の役割は「防水膜による表面保護」です。以下の場合は、適切な補修と塗装で解決できることがあります。ただし、何が原因か、原因は単体か複数か?を適切に見極めることが重要です。

  • 外壁が原因の雨漏り: 外壁のひび割れやサイディングの割れやズレなどの隙間から雨が入り込んで、雨漏りを起こしている場合。
  • ALCやサイディングの目地の劣化:外壁のシーリングが劣化したことが原因による雨漏りは意外と多いものです。シーリングの劣化のみが原因の場合、シーリングの打ち替えで雨漏りを止めることができます。
  • タイル外壁の目地や亀裂からの浸水:タイル張りの外壁で、目地やタイルの微細な割れから水が回っている場合、「セブンS」のような透明な膜を作る外壁防水材で全体を包み込むことで、雨漏りを止めることができます。

2. 塗装では直らず「葺き替え・カバー工法」が必要なケース

下記のように、屋根の内部(二次防水)までダメージが及んでいる場合、表面だけを塗っても雨漏りは止まりません。

  • 防水シート(ルーフィング)の寿命:築20年以上経過し、シートが破れたり硬化したりしている場合は、塗装をしても雨漏りは止まりません。
  • 野地板(下地木材)の腐食:屋根裏にシミがあったり、野地板がブカブカしたりしている場合は、木材の交換を伴う葺き替えが必要です。
  • スレート材自体の著しい脆化:屋根材が全体に脆くなっている場合、塗装をしても塗膜が定着せず、すぐに剥がれてしまいます。
  • 繰り返す雨漏り: ハウスメーカーや他社で何度も塗装・補修をしても直らない場合は、根本的な構造(雨仕舞い)に欠陥があるため、葺き替えによる原因除去が必要です。

雨漏りが発生しているということは、二次防水が突破されている ということです。
そのため、一次防水である「塗装」だけをやり直しても、根本的な解決にならないケースが多いのです。雨漏りの状態、住宅の構造など現状を調査した上で適切な判断が重要です。

雨漏りに対して適切な工事を行わないと内部で進行してしまいます

もしも雨漏りが下地材にまで及んでしまっている場合には、下地材の補修や張替えが必要となり、屋根の葺き替え工事が必要になってきます。
お金がかかってしまうからと安い塗装の工事を選ばれると原因が解決しないため、いつまでも雨漏りは続いてしまい、結局最後には葺き替え工事が必要となり二重にコストがかかってしまいます。
雨漏りは放置するとどんどん中に広がって建物を傷めてしまいますので、早めの解決をおすすめいたします。

まとめ:「雨漏り修理」は専門業者へ

屋根は普段意識しない場所だからこそ「雨漏り修理はどこに頼んでいいのかわからない」という方も多くおられます。
雨漏り修理や屋根工事は普段馴染みのない方も多いです。

屋根は生活を守る大切な場所だからこそ、業者選びは慎重に行ってください。
「何度も雨漏り修理をしたけど直らない」というのはストレスがかかってしまいます。
雨漏り修理は今まで経験のある、屋根や雨漏りの仕組みを熟知した専門家に依頼することをおすすめいたします。


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