寄棟屋根の雨漏りリスクは?メリットやデメリットをご紹介

2022/11/28

住宅を建てる際に寄棟屋根にしようか悩まれている方、あるいは家が寄棟屋根でどのようなメンテナンスが必要か悩まれている方もおられるのではないでしょうか?
屋根には実に様々な形状があり、おもにデザイン面のみで選ばれる方も多いかもしれませんが、雨漏りしにくいかどうか、メンテナンスがしやすいかどうかというのも重要なポイントです。

今回は、その中でも切妻屋根と同じくらい一般的な寄棟屋根について雨漏りリスクやメリット・デメリット、メンテナンスについてご紹介します。

寄棟屋根とは?

寄棟屋根とは?

「寄棟屋根」は、屋根の頂点から軒に向かって4方向に傾斜があり、屋根が四面ある屋根を指します。
寄棟屋根の建物を寄棟造りといい、日本だけでなく世界でも見られる形式です。
英語ではhip roofやhipped roofと呼ばれており、hipにはいわゆる腰回りだけではなく、屋根の隅棟という意味もあり、隅棟のある家という意味になります。
妻側の屋根の形状は三角形で側は台形になり、この妻側の屋根と平側の屋根が接する箇所を隅棟と呼びます。

寄棟屋根のメリット

重厚感があり落ち着いた外観

四面の屋根で構成される寄棟屋根はどっしりした重厚感があり、落ち着いた外観となります。
瓦屋根でつかわれているイメージが強いですが、デザインや用いる屋根材によって、瓦屋根ながら伝統的で格式ある風情のお家に、金属屋根ならモダンで重厚感ある雰囲気が得られます。

雨や風に強く耐久性が高い

切妻屋根は屋根がない妻側の部分が弱点でしたが、四つの面に屋根があるということは、それだけ屋根に降った雨や雪が分散されます。また屋根の分軒があり、外壁に直接風雨があたることを防げるため、外壁の耐久性もあがります。
また強風にも強く、四面の屋根で力が分散され、屋根の斜面が風を切って屋根がまともあおられるのを避けることができます。台風の多い地域でも屋根が破損するリスクを抑えることができます。例えば沖縄では多くの木造住宅が寄棟屋根となっています。

方角に左右されない

特に住宅密集地などでは、建物の向きが制限されている場合があります。
寄棟屋根はどの面にも屋根があるため、向きを選ばずに立てることができます。

寄棟屋根のデメリット

建設コストがやや高い

屋根が四面あることと、隅棟が四つあるため、シンプルな形状の屋根に比べると部材なども多くなり、コストはやや高くなります。棟部分で屋根材をカットするため、余剰ができることも工費が高くなる理由の一つです。

屋根裏の空間が狭くなる

屋根が四面ある寄棟屋根は、構造的に屋根裏のスペースが狭くなりがちです。
屋根裏の収納スペースが減るということの他に、屋根裏に十分な広さがないと換気の効率が下がってしまいます。
屋根裏は夏場は熱がこもり、冬は結露が発生しやすいため、軒天や棟に換気を設置して通気を行う必要があります。

ソーラーパネルが設置しにくい

寄棟屋根は屋根が四面あるため、一面のスペースがどうしても狭くなってしまいます。
商社効率のいい屋根の面積が小さいと設置できるパネルの数が少なくなり、思うような発電量が得られないケースもあります。

雨漏りのリスクがある

寄棟屋根には頂点の大棟の他に隅棟が四つあります。
棟は風などの影響を受けやすく棟板金が経年で劣化して不具合を起こしやすいためその分雨漏りのリスクも高くなってしまいます。

寄棟屋根の雨漏りリスクやメンテナンスポイント

寄棟屋根そのものは風や雨に強い屋根ですが、ウィークポイントがあります。
この雨漏りを起こしやすい部分をしっかりメンテナンスすることで雨漏りリスクを下げて、屋根を長持ちさせることができます。

かき合い

かき合い

かき合いとは、複数の棟が合流するY字になった箇所を指します。部材と部材が合わさる部分はどうしても雨漏りしやすいのですが、かき合いも例によらず、この部分が劣化してずれたり傷んでくると雨が侵入して雨漏りが発生しやすくなります。

大棟・隅棟(棟板金)

寄棟屋根には、屋根の頂点に大棟と、隅棟が四つあります。金属やスレートの屋根では、それぞれの屋根の接合面を固定して隙間を防ぐために棟板金が施工されています。この棟板金は風や雨、熱の影響を受けやすく劣化しやすい場所です。
固定している釘が経年劣化でゆるむなどして隙間から水が入り、下地である貫板が腐食すると板金が風で飛散することもあります。
板金の不具合から雨漏りするケースは大変多いので、不具合がないか定期的な点検を受けてチェックすることをおすすめします。

大棟・隅棟(屋根の漆喰)

また瓦屋根の場合は、棟部には棟を固定して隙間を埋めるために漆喰が施工されています。この漆喰は雨風で劣化し、脆くなって崩れてきます。
そうしてできた隙間から雨が入り込んで雨漏りを起こすこともあるため、屋根の漆喰も定期的なメンテナンスが必要な箇所です。

まとめ

四面の屋根で外壁を保護し屋根そのものも耐風性や耐久性の高い寄棟屋根は、重厚感もあるため世界中で採用されている歴史ある屋根です。
しかし屋根そのものに耐久性があっても継ぎ目の部分はどうしても弱いものです。寄棟屋根は構造上、切妻屋根よりも継ぎ目が多くなり、その分雨漏りリスクは高くなります。

かき合いや大棟・隅棟の漆喰や板金部分といった雨漏りを起こしやすい部分をしっかりメンテナンスを行うことで、雨漏りを防ぐことができます。

横浜市にお住まいの方で屋根や外壁の状態を知りたいという方は、お気軽に福田総業までご相談ください。
屋根の点検は無料で行っております。

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