シーリング工事とは?種類や劣化症状・メンテナンス方法について

2023/01/27

こんにちは。横浜市港南区の雨漏り修理・屋根修理の専門店「福田総業」の広報担当です。

日本で最も普及している住宅の外壁である窯業系サイディングにかかせないのがシーリング(コーキング)です。

シーリングが劣化することで、外壁が劣化したり、雨漏りを起こしたり、また建物の耐久性にも影響が出てしまいます。
建物を雨漏りから守るために欠かせないのがシーリング工事です。
今回はシーリングの役目や、危険な症状、メンテナンスの方法などについてご紹介します。

シーリング工事

シーリング(コーキング)とは?

外壁のサイディング同士の継ぎ目にある白いゴム状のものを見たことある方も多いのではないでしょうか?
この白いゴム状のものがシーリングで、コーキングとも呼ばれますが、ほぼ同じ意味で使用されています。

シーリング工事は、外壁サイディングの隙間や、サッシと外壁の隙間などを埋める工事のことを指します。
定期的なシーリング工事を行うことが、外壁を守り、雨漏りを防ぐためにも重要となります。

シーリング(コーキング)が使用されている場所

今最も日本で使用されている外壁は、窯業系サイディングと呼ばれるもので8割を占めています。
昔はモルタル外壁が多かったのですが、工場で生産されたものを現場で組み立てる窯業系サイディングは、レンガ調や石目調などのデザインの豊富さと比較的安価なこともあり一気に人気の外壁材となりました。
サイディングはサイディングボードとも呼ばれるようにボード状のものを現場で組み立てるため、どうしても継ぎ目ができます。
その継ぎ目を埋めるのがシーリング材です。

シーリングは外壁のサイディングの目地の他に、外壁とサッシの隙間や笠木の継ぎ目を埋めたり、屋根の板金の釘の隙間を埋めるなど外装廻り以外にもキッチンと壁の隙間や浴槽などの水回りなどお家の様々な場所で使用されています。
他にも屋根や外壁のひび割れ補修、部材の端末処理、サンルームのつなぎ目補修など各補修や防水処理にも使用されています。
それぞれ用途や場所に合わせて後述するように、各種類を使い分けます。

シーリングの役目とは?

シーリングの役目は、主に下記の二つです。

隙間を充填して水の侵入を防ぐ

キッチンと壁の隙間を埋めるのが分かりやすいですが、外壁サイディングやALCパネルの場合に際に発生する隙間を埋めて、雨水が入らないようにする目的があります。
ボードやパネルを設置していく時にはどうしても目地という隙間が発生します。外壁は常に雨水に晒される場所のため、隙間を埋めないと雨水が入り込み、内部の下地を傷めてしまいます。
シーリングを施工することで高い防水性と水密性を付与し、建物を雨漏りから守っています。

クッションの役割

外壁は寒暖によってわずかに伸縮を起こします。固い素材同士を隙間なく設置してしまうと、外壁材同士が伸縮やあるいは地震による揺れなどでぶつかり合い破損してしまいます。そのためある程度の大きさにカットしてあえて目地を設け、ゴム状のシーリング材を充填することで衝撃を緩和しています

シーリング材の種類について

シーリング材にはシリコン系、変性シリコン系など様々な種類があり、場所に応じて使い分けを行います。
以下に代表的なシーリング材の特徴をご紹介します。

アクリル系シーリング材

水性タイプなので取り扱いが簡単で、湿った下地にも粘着性を保つことができます。
水分が揮発して硬化するため肉痩せを起こしやすくなります。以前はよく使用されていましが、後に開発されたウレタンやシリコンより耐久性が低いため現在では外装材に使用されることはあまりありません。

ポリウレタン系シーリング材

耐久性が高く、充填後に目地の密着性を保ちます。耐候性が弱く紫外線に弱いため、施工した後に仕上げ塗料を塗る必要があります。
ALC外壁パネルや窯業系サイディングの目地やサッシ廻りに使用されます。

シリコン系シーリング材

耐候性・耐水性・耐熱性に優れたコストパフォーマンスのよいシーリング材です。価格も手ごろでホームセンターなどでも販売されています。
キッチンや浴槽廻りなど水回りのコーキング材として使用されています。施工後にシリコンオイルが出るため上から塗料を塗装することはできません。

変性シリコン系シーリング材

耐候性・耐久性・塗装性に優れたシーリング材です。シリコン系シーリングと比較すると未着性に劣るため施工前にプライマーの塗布が必要。
硬化後はシリコーン系のシーリング材と違い塗装が可能となっています。サイディングやタイルなど外壁の目地や板金加工などにも使用されます。

シーリング材の劣化の原因と症状

シーリングはこのように隙間を塞いで雨水から守り、外壁への衝撃を緩和している重要な役目をしています。
しかし、シーリングは外壁材よりも劣化が早く、傷みやすい部材でもあります。

外壁のシーリングは紫外線や雨や風、日々の温度差に晒されているため、これらの影響を受けて劣化がおこります。
下記のような症状が出ている場合はシーリングが劣化しているサインです。

表面が汚れている

表面が汚れている

多くのシーリング材には可塑剤という柔軟性を持たせる成分が含まれています。この可塑剤が経年劣化により表面に流出して柔軟性を失って硬化を起こしたり表面がべたつきだして汚れや黒ずみが発生します。このシーリングの表面が汚れる現象をブリードといいます。

シーリング材が痩せて細くなる

シーリング材が痩せて細くなる

可塑剤がなくなると痩せて細くなってしまいます。

ひびや亀裂の発生、チョーキング

ひびや亀裂の発生、チョーキング

柔軟性をなくしたシーリングは衝撃を緩和できずひびや亀裂が発生してきます。内部にまでひびや亀裂が入っていると雨水が染み込んでしまいます。
シーリングに含まれる樹脂が分解されてチョーキング現象が発生してきます。

シーリングの剥離・隙間

シーリングの剥離・隙間

劣化が進行するとシーリング材そのものが剥がれてきます。こうなると隙間が丸見えになってしまい、雨水を防ぐことができず外壁の劣化や、内側にも雨水が入り込んで雨漏りの原因にもなってしまいます。そのまま進むと完全にはがれおちてしまいます。

シーリングのメンテナンス

シーリングは外壁よりも長持ちせず、早ければ3年~7年ほどで劣化が始まります
放置すると劣化して生じた隙間などから雨が入り込んで、雨漏りの原因にもなってしまいます。
隙間から雨水が定期的に入ると外壁の下地の腐食や、断熱材のカビなど見えない場所での劣化が進行してしまい、下地に腐食があれば外壁の張り替えなど大規模な工事が必要になることもあります。

定期的なメンテナンスを行うことで雨漏りを防ぎ、大きな工事や被害を避けることができます。
シーリングの工事には二種類あります。

打ち替え

これまでの古いシーリング材を撤去して新しくシーリング材を充填する方法です。目地の場合は古いシーリング材は撤去して新しいシーリングを充填する打ち替えを行います。外壁サイディングの目地廻りでは一般的にこちらがよく行われています。

増し打ち

古いシーリング材の上から新しいシーリング材を充填する方法。
基本的には打ち替え工事を行いますが、古いシーリングを撤去できないサッシ廻りなどでは増し打ちを行うことがあります。
場所や状況に合わせた工事を行うことが重要です。

シーリングの工事の手順

シーリング打ち替え工事の一般的な流れをご紹介します。

既存のシーリング材を撤去

既存シーリングの除去

古いシーリング材をカッターなどを使用してきれいに撤去します。

目地の清掃

目地の寸法や状態を確認し、シーリングを充填する目地を溶剤などを用いて清掃します。

養生

マスキングテープでシーリング材を充填する周囲の壁に材料がつかないように養生を行います。

バックアップ材の挿入

目地の状態に応じてバックアップ材を挿入します。

プライマーの塗布

プライマーを塗布

必要に応じて適切なプライマーを刷毛などで塗布します。塗の残しのないよう、三面ともしっかりと塗っていきます。

シーリング材の充填

シーリング工事

シーリング材をコーキングガンに詰めて目地にゆっくりと充填していきます。

表面をヘラでならす

充填したシーリングをヘラをつかって押さえて表面を周辺の外壁に合わせてならします。

マスキングテープの除去

シーリング材が乾燥する前に速やかにマスキングテープを剥がして目地廻りを清掃して完了です。

シーリングはDIYでメンテナンスできる?

ホームセンターにはたくさんのシーリング材が売られていますがDIYはあまりおすすめできません。
シーリングの打ち換えは、
下地の清掃→古いシーリング材の撤去→養生→プライマー塗布→新しいシーリング材の充填
という工程で行われます。

養生を凹凸のあるサイディングに行うのは難しく、マスキングテープがきれいに貼れないと仕上がりの出来を大きく左右します。
古いシーリングを撤去するにはコツが必要で外壁を傷つけてしまうこともあります。

シーリングをしっかりくっつけるにはプライマーが重要で、両面に塗布する必要があります。これがうまくいかないと剥離を起こしてしまうため技術が求められる工程です。外壁に合った適切なプライマーやシーリングの選定などもあるためプロに任せた方が安心です。

また二階以上は足場が必要になり危険を伴います。一階部分をあくまでも応急処置としてされる場合はおすすめです。

シーリング工事における注意点

シーリング工事には材料の選び方や施工方法などいくつかの注意点があります。
他にいくつか注意点があります。まずシーリング材を使用する際には有効期限内のものを使用しましょう。昔に買っておいて期限切れのものを使ってしまうと効果を発揮することができません。

またシーリング工事は雨の日や気温が低い日には適していません。
一般的に気温が15~25℃、湿度は80%未満で雨の降っていない、無風の日が推奨されています。
雨漏り修理で一時的に応急処置を行う時も雨の降っている日は避けてください。無理に工事を行うと工事の品質の低下につながります。

シーリング工事は施工箇所に適した材料を選び、養生や下塗りの選定など細かな注意点の多い工事です。
雑な工事をしてしまうとせっかく行った工事が効果を発揮せず施工不良につながります。
工事を依頼する際にも信頼できる業者に依頼するのがおすすめです。

まとめ

今回は日本で一番人気のある外壁である窯業系サイディングに欠かせないシーリングについてご紹介しました。
シーリングは外壁にできる目地を塞ぎ、雨水の侵入を防ぎ、外壁を衝撃から保護する大事な部材です。

しかし劣化が早いためメンテナンスが欠かせません。
シーリングにひび割れや剥離などの劣化が見られたら補修を検討されてください。
シーリングの補修はプロに任せることで長持ちしたきれいな仕上がりになります。

横浜市でシーリングの補修やメンテナンスをお考えの方、福田総業までご相談ください。

【シーリング工事の施工実績】

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