スレート塗装に欠かせないタスペーサーとは?01と02の違いと相場をご紹介

2023/04/06

スレート屋根の外壁塗装の見積書にタスペーサーという見慣れない単語があって気になるかもしれませんが、これはスレート屋根の塗装には欠かせないものです。
スレート屋根の屋根塗装には、縁切りという作業が重要であり、この縁切り作業に必要となるのがタスペーサーです。
今回はこの「タスペーサー」について、役割や種類・相場、不要なケースなどをご紹介します。

タスペーサーについて

縁切りに欠かせない「タスペーサー」とは?

「タスペーサー」は屋根の縁切り作業に使用されるポリカーボネイト製の小さな器具です。
スレート屋根の塗装を行う際に、塗料によって屋根の隙間が塞がれることを防ぐために使用されます。
屋根に隙間が必要なの?と思われるかもしれませんが、わずかな隙間から水が入り込んだ際に隙間がないと水の逃げ場がなくなり、屋根の内部で結露を起こしたり、防水シートの釘穴を伝って下地の腐食や雨漏りを起こしてしまいます。
タスペーサーを塗装前に屋根材の下に挿入することで、屋根に適切な隙間を確保し、水の排水路と通気性が確保できます。
縁切りについて詳しくは下記をご覧ください。

縁切り作業は従来はカッターを使って手作業で行っていましたが、塗装した後に登って作業するため塗装を傷つけてしまう不安や、作業の効率が悪いという点から手間のかかる大変な作業でした。
しかしタスペーサーを使用すれば、塗装の際にあらかじめ器具を挿入しておくことで自動で隙間ができます。
タスペーサーは株式会社セイムが約20年前に開発・販売した特許製品で、現在ではスレートの屋根塗装に欠かせない器具となっています。

タスペーサーの種類~01型と02型の違いは?

タスペーサーには全部で01型、02型、03型の三つがあります。
このうち03型は生産終了しており廃盤となっています。

タスペーサー01型

タスペーサーとは?
画像出典:株式会社セイム
2017年に発売された後続・改良品です。名前からしてこちらが旧製品のように思いがちですが、02型の方が先行商品で、02・03を改良したのが01型です。
タスペーサー01型は緩衝性、通気性に優れています。さらに従来の02型が下塗りの後に使用していたの対し、01型は耐溶剤性に優れているため、下塗りの前、つまり高圧洗浄の後に使用することができます
さらに反り部が改良されたことによって、塗料の重みで下がった屋根材を押し上げる力が強く、約3mmの隙間を確保できます。

タスペーサー02型


画像出典:株式会社セイム
前述のように、01型よりも先に販売されていた従来品が02型です。
01型よりも反り部分の面積が小さいため、屋根を押し上げる力が01型よりも弱く、約2mmの隙間を作ります。

タスペーサーの取り付け方法

屋根塗装は、高圧洗浄、シーラー(下塗り)、中塗り、上塗りの工程で行います。
従来の手作業は、上塗りの後に行っていました。
タスペーサー02は高圧洗浄の後、タスペーサー01はシーラー(下塗り)の後に施工します。
シーラーには溶剤性が強いものが多いため、耐溶剤性の低い02は溶剤で溶ける危険性があり、下塗りを塗装した後に使用する必要があります。
この下塗り段階で隙間が埋まってしまうと、また縁切りをしないといけないため、二度手間になってしまうことがあります。
屋根材の幅によって取り付け方が変わります。

シングル工法

スレート屋根材が屋根幅約600mmの場合、左右どちらか片側から10~15cmのところに一か所挿入します。

ダブル工法

屋根幅約910mmの場合は、左右15cmのところに二か所挿入します。

タスペーサーの費用相場について

タスペーサーの費用相場は、㎡あたり300円~500円程度となっています。
タスペーサーは㎡あたり約10個前後使用する計算となり、平均的な戸建ての住宅の場合では700個~1,000個前後のタスペーサーを使用します。トータルの費用相場は約3〜5万円程度です。
タスペーサー01の方が02よりも高価になりますが、それほど大きな差はありません。

タスペーサーが必要ないケース

スレート屋根の屋根塗装において縁切りは欠かせない作業ですが、以下のような場合には縁切り作業は不要です。
・屋根の隙間が4mm以上ある場合
・元々タスペーサーが施工されている場合

まとめ

スレート屋根の屋根塗装を行う際に縁切りを効率的に行うために使用されるのがタスペーサーです。
縁切りを行わないと内部結露や雨漏りを起こすため、非常に重要な工程です。
タスペーサーには従来の02型と改良した01型があります。
01型の方が価格が若干高いですが、より隙間を確保することができます。
タスペーサーの費用相場は約3〜5万円程度です。

知識のない業者に依頼するとタスペーサーを使用しなかったり、正しく取り付けてもらえないことがあります。
雨漏りを防ぐためにも、タスペーサーについて知識を深めて、正しい屋根塗装を行う業者を見極めてください。

【合わせて読みたい】
屋根塗装の縁切りは不要?縁切りしないと起こる事例やトラブルの防ぎ方

横浜市で屋根塗装をお考えの方は福田総業までご相談ください。

\見積もりするほどじゃないけど、ちょっと気になるから聞いてみたい方はこちらからどうぞ/

LINEからお気軽にお問い合わせください

合わせて読みたい記事

最新の施工実績

NEW
Before
After
雨漏りしているキッチン
施工後の天井

横浜市青葉区にてキッチンのシーリングライトからの雨漏り修理〈排水管からの漏水〉

2025/06/27

こちらのY様は、キッチンからの急な雨漏りが発生して、屋根の修理だと思われて、雨漏り修理業者をネットで調べて弊社を含む三社に同時に依頼されたとのことです。 キッ...

雨漏り修理
NEW
Before
After
既存スレート屋根
横浜市港南区にてスレート屋根にスーパーガルテクトでカバー工法 施工後

横浜市港南区にてスレート屋根にスーパーガルテクトでカバー工法

2025/06/27

こちらの港南区にお住まいのお客様は、屋根の劣化を気にされてメンテナンスをご検討されていました。 現地にお伺いしたところ、既存のスレート屋根が劣化して色褪せや苔...

屋根修理
NEW
Before
After
二階ベランダ木枠サッシ
横浜市戸塚区にて一階リビングのシーリングライトからの雨漏り修理〈二階木枠サッシ交換〉 施工後

横浜市戸塚区にて一階リビングのシーリングライトからの雨漏り修理〈二階木枠サッシ交換〉

2025/06/26

戸塚区にお住まいのこちらのC様から、雨漏りに悩んでいるとお電話でご連絡いただきました 二階建て住宅の一階の天井からぽたぽたと落ちてきていて、上には部屋があるが...

雨漏り修理
NEW
Before
After
横浜市泉区にてスレート屋根カバー工法、太陽光パネル撤去、破風・軒天の補修など 施工前
横浜市泉区にてスレート屋根カバー工法、太陽光パネル撤去、破風・軒天の補修など 施工後

横浜市泉区にてスレート屋根カバー工法、太陽光パネル撤去、破風・軒天の補修など

2025/06/26

横浜市の泉区にお住まいのY様から、そろそろ築年数も経過してきて屋根のカビや苔が気になり、メンテナンスを検討しているので、まずは現地調査をしてほしいとのご連絡をい...

屋根修理
NEW
Before
After
横浜市港南区にてクローゼットからの雨漏り修理(屋根葺き替え工事) 施工前
横浜市港南区にてクローゼットからの雨漏り修理(屋根葺き替え工事) 施工後

横浜市港南区にてクローゼットからの雨漏り修理(屋根葺き替え工事)

2025/06/26

こちらのお客様は、クローゼットから雨漏りしていて、これまで何社かにみてもらったけれどもいずれも解決には至らなかったとのことで、弊社に一度見てほしいとご連絡をいた...

屋根修理
Before
After
横浜市金沢区にて塗装して三か月で屋根材が落下したグリシェイドNEOにカバー工法 施工前
横浜市金沢区にて塗装して三か月で屋根材が落下したグリシェイドNEOにカバー工法 施工後

横浜市金沢区にて塗装して三か月で屋根材が落下したグリシェイドNEOにカバー工法

2025/06/20

こちらの金沢区のS様は急にスレート屋根が一枚落ちてしまい、お隣の外壁を傷つけてしまったとのことで、屋根がどんな状態になっているのか、修理はどれぐらい費用がかかる...

屋根修理

株式会社福田総業にいただいたGoogle口コミ

TOP